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プルルルル………プルルルル………
俺は電車を降りて、屋敷までの道をひた走る。
周りの奴らが胡乱げな目で俺を見るが、知ったことか、こっちは人命かかってんだよ。
『っはぁ、頼むっ、出てくれ！』
息切れしながら、さっきから何度もかけている電話をダメ押しでもう一度かける。
くそ、何で繋がらない！？
携帯を取られたのか、それともぶっ壊されたのか、どちらにしろ湯葉はあんなデブったターゲット如きに捕まってやるような奴じゃないはずだ。
『！見えた！』
俺はそのでかい屋敷を視界に捉えると、更に速度を上げて走った。
この前湯葉に襲われたところまで来ると、そっとその屋敷の様子を伺う。
_____まだ、大丈夫か。
ホッと一息つき、次はどうやってあのセキュリティの高い屋敷に侵入出来るかを考える。
ここまでは半ば勢いで来たようなものだから、焦りが勝ってあまり策を練っていなかった。
さて、どうしたものか_____
プルルルル……プルルルル……
素早く携帯を開き、そのかけてきた人物に眉が寄る。
先ほどまで、何度かけても繋がらなかった、湯葉からの電話だった。
おそらく今考え得る湯葉の状況で、俺に電話をかけてくるなんて不可能だ。
もし電話できる環境にいて、俺に連絡が取れるならば、さっきまでの電話に出るはず。
罠か。
まぁ、こうしてても仕方ないし、とりあえず出よう。
『もしもし。』
できるだけ、自然に。
《はぁ、はぁ、き、君が千草ちゃんの彼氏かなぁ〜？》
キモ。
耳元で響くおっさんの荒い息遣いとネチネチした喋り方が非常に気持ち悪い。思わず嫌悪感が顔に出た。
こいつターゲットか？
《ち、千草ちゃんの携帯に何回もかけてきてぇ、ち、千草ちゃんも迷惑だから、やめろぉ》
あ、千草って湯葉のことか。というか喋り方がいちいち俺の間に触る。何で語尾伸ばすの？
女の子ならまだ許せるけど、おっさんがやってもただただ気色悪いわ。
あと内容がなんかストーカーっぽくて鳥肌立つんだけど。
とりあえず、相手が千草って呼ぶなら俺も千草と呼ぼう。
『あんた誰だよ。千草はどこにいる！？』
いや場所は分かっているのだけども。
場所が割れてると感づかせて、慌てて死んでもらっても困る。
《ふ、ふひひ、千草ちゃんは僕と心中するんだぁ。永遠の愛を誓うんだよ》
か い わ が つ う じ ね え！！
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りと - 前の方々と同じく一気読みしました！()いや、もう絶対湯葉さんの正体…(自制)。っぱ男主なんだよなあ^^更新お待ちしてます！ (3月16日 10時) (
レス) @page14 id: 38cba3250a (このIDを非表示/違反報告)
ディちゃん(プロフ) - 一気！一気！一気読み！！更新頑張って！！ (2022年3月11日 18時) (レス) @page14 id: 7ad8b1babb (このIDを非表示/違反報告)
鈴鹿 - 1話からイッキに読みました！めっちゃ面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年7月24日 11時) (レス) id: 2e973fc2c9 (このIDを非表示/違反報告)
白神冬喜 - イッキ読みしました！ この作品は面白くて続きが気になります。更新頑張ってください！！ (2020年6月11日 17時) (レス) id: 5db560dcd8 (このIDを非表示/違反報告)
すや - 続編おめでとうございます！！そしていきなり4話も！ありがとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月20日 23時) (レス) id: 8d0d2487b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白桜 | 作成日時：2020年5月20日 1時
