96 ページ14
.
何してんだこのオッサン。
目の前に広がる光景に、思わず遠い目をしてしまう。
隣のコナンもハハッともはや諦めたように目を背けた。
目の前に広がるのは_____
「いやぁー、こーんな美人さんがあの坊主の、いや、A君の知り合いだったなんてねぇ!!」
鼻の下を伸ばしてはっはっはっと笑う毛利探偵事務所の名探偵毛利小五郎。
肩を組まれて氷のような無表情の湯葉。
改めてリアルで見ると各方面からセクハラ被害届が出ていないのが不思議でしょうがないな。
そして2人が座る向かいのソファでブリザードが吹き荒れている蘭ちゃん。
え?あの……暖房が役割を果たしていないから、買い換えたほうがいいんじゃね……?
戦々恐々とする俺らに構わず、何が楽しいのかご機嫌に笑い続ける毛利のオッサン。
というか娘の前で堂々と女口説ける度胸凄いなマジで。見習いたいとは微塵も思わないけど。
そもそもなんでこんな事になっているかというと、ポアロでのこの毛利一家との出会いがきっかけだった。
ポアロマジで呪われてんじゃね。少なくとも俺にとっては呪われてるわ。
なんか、この前の一件で湯葉に埋め合わせさせようと昼食奢らせてたんだけど、そこに現れた毛利一家。
コナンと蘭ちゃんが俺に挨拶しようと俺らの座ってたテーブル席までやってきて、そこで男には微塵も目もくれない毛利探偵は見つけました、その観察眼(笑)で。
俺の向かいに座ってた超絶美人を。
マジこのオッサン美女なら誰でも良いんじゃね。
そんなわけでこの名探偵(笑)は探偵事務所を案内するという理由で昼食を一緒にした後俺らをここに連れてきたのだった。
鼻の下伸ばして気色悪い。
軽々しく触れる手が汚らわしい。
そいつの服にシワが寄るから肩を組まないでくんないかな。
「Aさん、Aさん。」
不意に服を引かれ、俺が顔を下げると、苦笑いしているコナンと目が合った。
『何?』
「あー、いや……ごめん、おっちゃんのアレは癖みたいなもんだから、Aさんが嫌がるのは分かるんだけどさ、少し大目に見てやってくんないかな……。」
は?
『なんの話してんのお前。急にどうした?』
思いっきり眉を潜めると、コナンは数秒固まった後、ううん、と呆れた顔で視線を外した。
「あんなに不機嫌になっといて、マジかよ……。」
何か小さく呟き、それからはもう無言。
え?ほんとにどしたんコイツ。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←95 NOSIDE
910人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りと - 前の方々と同じく一気読みしました!()いや、もう絶対湯葉さんの正体…(自制)。っぱ男主なんだよなあ^^更新お待ちしてます! (3月16日 10時) (レス) @page14 id: 38cba3250a (このIDを非表示/違反報告)
ディちゃん(プロフ) - 一気!一気!一気読み!!更新頑張って!! (2022年3月11日 18時) (レス) @page14 id: 7ad8b1babb (このIDを非表示/違反報告)
鈴鹿 - 1話からイッキに読みました!めっちゃ面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年7月24日 11時) (レス) id: 2e973fc2c9 (このIDを非表示/違反報告)
白神冬喜 - イッキ読みしました! この作品は面白くて続きが気になります。更新頑張ってください!! (2020年6月11日 17時) (レス) id: 5db560dcd8 (このIDを非表示/違反報告)
すや - 続編おめでとうございます!!そしていきなり4話も!ありがとうございます!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月20日 23時) (レス) id: 8d0d2487b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白桜 | 作成日時:2020年5月20日 1時