サバゲー狂がコナンの世界にトリップしたら２

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まだ幼稚園に入ったばかりの俺とアイツが、近所の公園で遊んでいる。




“Aちゃーん！見てみて！泥団子作れたよ！”


“すごーい！でも僕はもーっとピカピカなの作ったもんね！じゃじゃーん！！”


“うわぁぁ！！すごくすごいね、さすが〜！”


“ふふーん、でっしょー”




キラキラとした目で、アイツが俺の作った泥団子を見つめてくれるのが好きで。


アホみたいに泥団子に熱中して、渾身の泥団子を公園中に量産して母さんに怒られたことがある。




“うわぁぁぁん！！あぁぁぁぁ”


アイツの母さんが交通事故で死んだ時、俺の腕の中で泣き叫ぶアイツを見て、釣られて大泣きしたことがあった。


小学生になる頃には年下の癖に俺よりも強くて、ガキ大将でさえも平伏していたアイツ。


でもその時だけは、顔中涙まみれにして俺に縋り付くアイツを、俺が守んなきゃって、そう思った。






“Aちゃん！どこ行ってたの！”


中学に上がる頃には、俺の母さんみたいに口やかましくなって、部活や何やらで忙しかった俺には面倒臭くて、無視して、口すら利かなくなって。


遠ざけたその顔が、寂しさに揺れていたことを知っていた。


母親が交通事故で死んでから、俺を心の支えにしていたことに、気付いていたのに。






“Aちゃん！Aちゃん！”


高校生になって、少し心の余裕ができた俺は、ますます俺に依存するようになっていたアイツをうまくあしらう術を覚えていた。


でも、すぐにサバゲーに熱中する様になって、相手をすることも減った。







“Aちゃん”



仕事の休日、海外に留学していたアイツが帰ってきて、ゲームに釘付けになっていた俺に言った。


それは、いつもの俺を呼ぶ甘い声とはかけ離れていて、でも俺は手元のゲームから目を離すことはなくて。


表情なんてかけらも分からなかったのに、その言葉だけが、嫌に頭に張り付いた。



“私ね、どんなことがあっても、Aちゃんが一番だよ”








ある時、母さんが俺に言った。


“アンタ、いつも面倒臭いって言ってるけどね、あの子がアンタから離れたら、一番寂しがるのは、十中八九アンタだよ”


俺は、確かあり得ないって笑い飛ばしたんだっけ。







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あー。




俺が死んでアイツ、大丈夫かな。









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幼なじみはヤンデレではありません。
ちょっと主人公ラブな人間なだけです。

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