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帰りてぇ。
高級住宅街の中、一際目立つでかい屋敷の玄関の中で、俺は到着して早々そう思った。
理由は簡単。
今回の依頼が思ったよりやばそうだからである。
「貴方が私が依頼した方ですかな？ふむ、随分と若い。２０代前半くらいか……。あ、いや失礼しました。仕事上人間観察は癖でしてね。」
目の前でつらつら言葉を連ねるのは俺の依頼人。
白髪でシワが多い所から年齢はおそらく８０前後。
それなのに杖もなしにしっかりと地面を踏みしめているあたり、何か身体を鍛えているんだろう。
今の御時世では、あまりいないタイプだ。
そんな彼の “仕事” を俺は知らない。ボディーガードに過度な情報は与えられないのだ。相手の深い個人情報を知らなくても、守れるだけの技量を求められる。
ま、どうせろくな仕事はしていない。
人間観察はサバゲーに必須の能力だ。人間観察は相手の技量を知る手段、これが出来るかどうかで勝ち負けが決まる。俺も伊達にサバゲー好きじゃないからな、その辺りではこの爺さんより長けている自信がある。
で、その特技を行使した結果、この爺さんはなんかやばいことに手ぇ出してやばい奴らに追われてんな、ってことが判明しました。
だってさっきから家の中にいるにも関わらず何かに怯えてるみたいにキョロキョロ眼球泳いでるし。家の中で怯えるって相当やばい奴らでしょ。冷や汗も隠せてないし、まじ俺よりによって何故この依頼を選んだ。
はぁぁ、とため息をつきかけたが、今猛烈に金を欲している俺は帰りたい気持ちを無理矢理押し殺し、完璧スマイルを顔に貼り付ける。
『いえ、お気になさらず。私の名前は水景Aです。高坂明也様、ですよね？』
「いかにも、私が高坂明也、貴方の依頼人だ。ところで、早速本題に入らせていただくが、貴方はどれくらいお強いのだろうか。銃は使えますかな？」
マジかこの爺さん。いきなり赤の他人に法律違反勧めんのかよ。いや赤の他人だからだろうけど。
いやまあ使えるけど銃。一応得意分野だし。
俺が頷くと、高坂は嬉しそうに頷き返して屋敷の中を歩き出した。
しばらく歩き、ふと１枚の扉の前で足を止める。
つーか広すぎ。屋敷広すぎ。縮小しろ。
爺さんは密かに屋敷を呪っている俺を気にせず、ずんずんと中に入って中央にあるテーブルの１角をポチリと押す。
するとギギギ、四方の壁が動き出し、
そこには_____
『……嘘だろ。』
全ての壁に、銃が所狭しと隠されていた。
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あごしわ - 常に周囲を警戒(サバゲー狂特有) 一ミリも隙がない(サバゲー狂特有) 強烈な殺気(サバゲー狂特有) (2020年1月3日 5時) (
レス) id: d41c4bfd58 (このIDを非表示/違反報告)
NIL(プロフ) - 白桜さん» 続編移行、初めての時はよく分からないですよね。とても面白いと感じる作品なので、これからも頑張って下さい (2019年7月8日 0時) (レス) id: 6ea316f6e9 (このIDを非表示/違反報告)
白桜(プロフ) - 続編登録いたしました、申し訳ありません。やり方がよく分からず……。拙い作品を読んでくださりありがとうございます。機械には若干相入れなさを感じます……。 (2019年7月8日 0時) (レス) id: 33d5312230 (このIDを非表示/違反報告)
NIL(プロフ) - 続編が登録されていないのか、２に移動できません。いつも楽しませてもらってます。更新頑張って下さい (2019年7月7日 23時) (レス) id: 6ea316f6e9 (このIDを非表示/違反報告)
山姥拓海(プロフ) - 早く続きが見たいですね！更新頑張ってください (2019年7月6日 21時) (レス) id: e2c2af4155 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白桜 | 作成日時：2019年5月21日 19時
