第56話 ページ6
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「…お父さんの話は、こういうものなんだ。
引くでしょ？
最低でしょ、私みたいな娘……」
お父さんの事は全てジョングク君に話した。
ジョングク君は、言葉を失っているようだった。
こんな重苦しい話されて、何も言えないのが普通だと
思う。
むしろ、聞いてもらえただけありがたい。
そんなレベルなのに。
「…自分で話しといて、なんだけど。
私のこと、軽蔑してくれていいから…。
それぐらい、酷いことしたから」
色々思い出してきて、また視界が歪む。
忘れることのできない、お父さんの悲しんだ顔。
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JK「………Aヌナ」
何を言われるんだろう。
軽蔑？それとも罵倒？
何でもいい。
私はそれを受け止めなきゃいけないから。
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ジョングク君は、何も言わなかった。
沈黙が、怖い。
彼は今、何を思っているのだろう。
何も言わない彼は。
そっと、私の両肩に手を置いた。
そして、そのまま。
私を優しく抱き寄せた。
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「な、んで……？」
JK「……ごめんなさい」
私が聞いても、彼は謝るだけ。
どうして、私を抱き締めるの？
分からないよジョングク君。
私は、あなたに抱き寄せられる人間じゃないのに。
その腕から逃れようとした。
でも、力強く抱き締められていて出来ない。
「ジョングク君、離して…」
JK「…嫌だ」
「なんでっ……」
どんどん、涙が溢れてくる。
私の涙で、ジョングク君の肩が濡れていく。
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そこで、気が付いた。
彼の体が、震えていることに。
「…ジョングク、君？」
どうして、震えてるの？
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JK「……ヌナは、身体が小さいね」
低く、掠れた声が真横で響く。
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JK「こんなに、小さな体で…。
たくさん、抱え込んできたんだね。
僕と、たった1歳差なのに。
たくさん、辛いこといっぱいあって。
いっぱい泣いて。
1人で、ずっと苦しんで。
僕が、もっと早くヌナに会えてたら。
苦しんでるヌナを、助けられたのに。
泣いているヌナの側にいられたのに。
…ごめんね、ヌナ。
僕がその時に、ヌナの側にいられたら……」
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森下 衣舞(プロフ) - あいさん» あいさん泣 いつも有難うございます！私も感動系、切ない系が好きなので喜んでもらえて何よりです泣 更新お待たせしてしまって、本当に申し訳ないです…。引き続き頑張ります！お体に気をつけて下さいね！！ (2020年5月14日 22時) (
レス) id: 45654b5508 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 第2弾ありがとうございます(T_T)涙が止まりません( ；∀；)感動物語凄く好きなんですよ。だから得しかなくて(T_T)続き楽しみにしております。お体に気を付けて更新頑張ってください！ (2020年5月10日 9時) (レス) id: 17b64cad63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：森下 | 作成日時：2020年5月7日 0時
