第66話 ページ16
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「…お母さんは、それからどんどん酷くなって。
私一人じゃ、介護も出来なくなって。
叔母さんにも時々手伝ってもらってたけど、それでもやっぱり限界で。
そんな時に、ミギョン叔母さん達のすすめでお母さんを施設に入れたの。
…もう、お母さん私の事覚えてないんだ。
名前を呼んでも、見向きもしなくなって。
最近は、もうほぼ寝たきりなの」
こんな重い話ばかり。
ジョングク君には、申し訳ない気持ちしかなかった。
けど、今言わなきゃ。
多分言い出せなかった気がする。
ジョングク君は、目を潤ませながら私の話を静かに
聞いてくれていた。
「…ごめんね。
こんな重い話ばっかりして。
ジョングク君まで辛い思いさせてごめん…」
話しながら浮かんできた、お母さんの笑顔。
二度と、私に向けられる事はないであろうもの。
楽しかったことも。
全部、全部。
思い返す度に、今でも涙が止まらなくなる。
JK「…ヌナが謝ることなんて、何もありません」
「でも…」
JK「こんな僕に、ヌナは全て話してくれた。
辛いことも、悲しいことも。
全部話してくれました。
だから、ヌナが謝る必要なんてない。
きっかけは僕が勝手に写真を見たせいだから…。
むしろ僕が謝る立場です。
…勝手に詮索するような事して、すみませんでした」
…どこまでも、優しい人。
ジョングク君は、本当に暖かい人。
「…いいの、私がジョングク君に話そうと思ったから」
私がそう言って微笑むと、ジョングク君は目に溜めていた涙を拭った。
JK「…ヌナ。
僕は人に頼る事=迷惑じゃないと思います。
人に頼ったり、助けを求めたり。
勇気がいる事ですけど、でもヌナの周りにはそれに
答えてくれる人がいます。
安心してください。
僕はヌナに呼んでもらったら、すぐに駆けつけますからね！」
彼はニッコリと笑った。
その笑顔に、心臓がじんわりと暖かくなって。
少しだけ、早く脈打つ。
いつかも、叔母さんやオッパ達に言われてきた。
「人に頼る事は迷惑じゃない」こと。
分からなかった。
正直今でも、どうしたらいいのか悩む。
…けれど。
少しは、今みたいに頼ってもいいのかなって。
そう思い始めている自分もいた。
「……ありがとう、ジョングク君」
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森下 衣舞(プロフ) - あいさん» あいさん泣 いつも有難うございます！私も感動系、切ない系が好きなので喜んでもらえて何よりです泣 更新お待たせしてしまって、本当に申し訳ないです…。引き続き頑張ります！お体に気をつけて下さいね！！ (2020年5月14日 22時) (
レス) id: 45654b5508 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 第2弾ありがとうございます(T_T)涙が止まりません( ；∀；)感動物語凄く好きなんですよ。だから得しかなくて(T_T)続き楽しみにしております。お体に気を付けて更新頑張ってください！ (2020年5月10日 9時) (レス) id: 17b64cad63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：森下 | 作成日時：2020年5月7日 0時
