Chapter:41 ページ42
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僕とジミンは、病室を一緒にしてもらった。
そして、あのバスのことをひたすら話した。
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あれは、夢じゃなかった。
僕は、今でも鮮明に覚えている。
バスの中から見えた、あの景色も。
みんなの顔も。
みんなとの会話も、全部覚えてる。
だから、あれは夢じゃない。
JM「…テヒョンを起こしに行く前、実は僕も寝ていたんだ。
…Aに起こされてさ。
" バスが来たら、先に乗ってるからテヒョンを連れてきて " って頼まれたんだ。
もう、あの時から全部始まっていたんだね…」
ジミンはそう言って、また涙を流した。
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目覚めてから数日後、警察が僕らの元へ来た。
あれから、ニュースや新聞は見ていない。
まだ、全ての事実を受け止めるのが怖い自分がいたから。
でも、いつまでも事実から顔を背けても。
みんなが、報われないから。
「…お話ししても、大丈夫かな？」
優しい警察の人は、僕らの気持ちを気遣ってくれる。
…そりゃ、そうなる。
僕らだけが助かったわけだから。
あまりにも悲しい事故だったから。
でも、聞かなきゃいけない。
生き残った僕らは、ちゃんと知らないといけない。
TH「…大丈夫です」
横にいたジミンの手を、しっかりと繋いだ。
「…分かりました。
では、あの日何が起こったのかお話しします」
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小型旅行船沈没事故。
乗客乗員合わせて35名。
死者30名、行方不明3名、生存者2名。
ほとんどがライフジャケットを着用せずに、海の底で
眠っていた。
僕らは奇跡的に通りかかった別の船に助けられたらしい。
他の人も続々と救助されたけど、もう遅かった。
ライフジャケットは、定員分船に積まれていなかった
らしい。
こんな事故は起きないだろうと、そんな考えで。
船を扱う会社の責任者が、過失責任に問われて
事実上逮捕されたこと。
遺族の訴えもあり、今後大きな裁判に発展していく
ということ。
僕らも事情聴取や、裁判に行かなければいけないかもしれないという事を知った。
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「…まだ傷が癒えていないのに、申し訳ない。
また何か分かったら、すぐに知らせるからね」
警察官はそう言って、病室を出ていった。
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森下(プロフ) - カナさん» カナさん、有難うございます！！実写化…なったらとんでもなく喜びます！笑。この作品に込めた思いが届いた事が本当に嬉しいです！またこれからも、どうぞよろしくお願いします！！ (2020年7月16日 22時) (
レス) id: 45654b5508 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - この作品を読んで、とても苦しかったです。他の方もいってらっしゃいますが、ぜひとも実写映画になってほしいくらいです。今、世界的にも注目を集める彼らが主役を務めればたくさんの人が考えさせられる、そんな作品だと思いました。涙なしにはいられません。 (2020年7月16日 18時) (レス) id: 02e49131f6 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - 聴きました！とてもきれいでした。この話がいつの日か映画化されることを願っています（笑）それくらい、もっと多くの人に知ってほしいです。 (2020年5月7日 16時) (レス) id: 9b83238922 (このIDを非表示/違反報告)
森下 衣舞(プロフ) - ナナさん» 宜しければ、なんですが…。spring dayの他にも、色んな曲を聴きながらこの小説を書きました。「pure white」というピアノ曲です！あのバスの中で流れていそうな、とても綺麗な曲ですので、良ければ是非聴いてみてください！！ (2020年5月7日 10時) (レス) id: 45654b5508 (このIDを非表示/違反報告)
森下 衣舞(プロフ) - ナナさん» たくさんのコメント、本当に有難うございます泣！！曲聴きました！！自分で言うのも何ですが、合ってますね！！素敵な曲を教えて頂いてありがとうございます！！またこれからも、どうぞよろしくお願い致します！！！ (2020年5月7日 10時) (レス) id: 45654b5508 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：森下 衣舞 | 作成日時：2020年4月5日 13時
