リセマラ続けて700回。やっと確率0.001の異能を手にしました。

第28話 太宰の予測 ページ36

.




「あのさあ……中也？」





バキィッと顎が砕ける音がし、軽やかに中也の引き締まった脚が降ろされる。


「なんだ太宰、見て判ると思うが、今は敵が__」
「Aの事だよ」


「……」


「無言は肯定とみなすね」



ふぅ、と溜息をついた太宰は、

拳銃を素早く抜き取り、中也にむけ(ヽヽヽヽヽ)


撃った





パァンと言う音と共に、重力の壁が張られる。

金色に輝くソレは、赤く光る異能により空中で止められた。


中也は撃たれた方向を知り、目を見開く。



「ッ、はぁ！？ 手前如何言う心算だ！！」

「それだよ」



太宰の言う、 ”それ” が理解できない。

「一体如何言う心算なんだ」

躰を素早く動かし乍、中也は太宰を睨みつけた。




「君は飛んで来る銃弾を全て躱すことができるかい?(ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ)」



「……出来るわけねえだろ。

其れなら何の為に異能が____」




中也の言葉は切れた

解ったのだ
太宰が何を言いたいかが。



「……あァ、そう言うことかよ」

「だから心配ない」



太宰はニコリと微笑んだ。







.

第29話 ブラックホールなんて敵だ。→←第27話 知ってる。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す