第9話 始まりの道 ページ15
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『此処……何処?』
永井 A。
今絶賛、道に迷い中です。
嫌、ポートマフィアと言うのは、ヨコハマの中心地にある高層ビルだ。と説明されたから、取り敢えず中心街を目指して歩いたんだ。けど
『何処を見ても高層ビル、あの1番高いビルの周辺には、黒服がいるし__』
ん。黒服?
あ、あーー
分かった、理解した。
つまりあの怪しさ満点の黒服に話しかければ良かったのか。
『あの、ポートマフィアのビルって此処であってますよね? 新入りです。宜しく御願い致します』
「……は」
私を見るに、固まって動かなくなった黒服。
そりゃあそうだ。
(見た目は)8歳の少女が、こんな所に居て、然も自称 ”新入り” となれば。
誰だって固ま___
チャキッ
銃の不穏な音が、私の耳元で鳴った。
『……何の真似でしょうか』
内心、思わず驚く。
何なんだ、此奴
幼女に銃を突きつけるだなんて。
「貴様は敵か? ポートマフィアの新入りなどと」
『言った通り、私は唯の新入りですから』
さっ、と両手を挙げ ”降参” のポーズを取る。
て言うかこの黒服、馬鹿なのか?
敵が一々、「私は敵です」なんて宣言しないだろうに。そんなんじゃあ、その内死んじゃうよ?
私の過去の経験から言って__
いや、この話はまた後にしようか。
「まあまあ、落ち着きなさい」
「広津殿……? じゃあ、この餓鬼は」
広津? 嗚呼、あのおじさんのことか。
広津さん、とは可也偉い人らしい。
取り敢えず恩に着よう
『ありがとうございます。広津さん、お陰で助かりました』
「いえいえ、部下の不祥事は此方で処理するのが当然。大丈夫でしたか? A嬢」
A……嬢?
は?って顔だ
私も、黒服も。
此れは、一体全体どう言うことなんだ。
「自己紹介が遅れ、申し訳ございませんでした。私は首領直下の___」
『ちょ、一寸待って下さい。私は新入りですよ!』
すると、広津さんは目を数回ぱちくりさせ、「貴女の事は、首領から直接伺っておりますよ。なんでも永井家の一人娘だと」と言った。
嫌、確かにそうなのだが。
なんだ「永井家」って、家が金持ちなのは知って居たが、黒社会にまで名が知られているとなると__
真坂。
「貴女の母上、由美子さんとは知り合いでね……」
そう言う事?
嗚呼、そう言う事ね。
つまりお母さんがポートマフィアと知り合いだったのも___納得がいく。
『恨むぞ……お母さんめあの野郎』
第10話 森医師の陰謀→←イメ画を描いて頂きました! in黯様
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怪盗MOON - (二回目コメ)え!?龍頭抗争時の描写の仕方どんだけ上手いんですか!?星つけときます!あああ!旧双黒が最高すぎるぜ!(済みません。) (2019年11月18日 23時) (レス) id: 0995fcb332 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - 24話より。怪「5000億円は澁澤さんの遺産さ〜♪」(あれ『太宰治の入社試験』の時の太宰さん口調!?) (2019年11月18日 23時) (レス) id: 0995fcb332 (このIDを非表示/違反報告)
海豚 - 七海さん» コメント二つも!?有難うございます。コンタクトお揃いですね。嬉しいです…笑 1ヶ月間という長い間待ってくださって、本当にありがとうございました!!! (2018年6月22日 18時) (レス) id: a5f8312cdf (このIDを非表示/違反報告)
海豚 - 雪さん» 雪さん!!!返信物凄く遅れてしまい、申し訳ありませんでした!!本当に1ヶ月待って貰えるとは思えず、感激です。お気遣いありがとうございます。身に染みます……w (2018年6月22日 18時) (レス) id: a5f8312cdf (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 面白かったです!!続き待ってますね(*^▽^*) (2018年6月11日 21時) (レス) id: 497f6be280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海豚 | 作成日時:2018年5月4日 16時