入学-2 ページ8
Aと達也。
二人に同時に名前を呼ばれた深雪は、自分が今から何を言おうとしたのかわかり顔を青ざめた。
｢っ…！も、申し訳ありません…。｣
項垂れた深雪に達也は頭を撫でて、Aは肩に手を置きながらどう機嫌を取り戻そうかと
｢────お前の気持ちは嬉しいよ。俺やAの代わりにお前が怒ってくれるからいつも俺達は救われてる。｣
達也の言葉を聞いてAは微笑み、深雪は少し拗ねたような顔をした。
｢…嘘です。｣
｢……嘘じゃないわ。達也の言う通りよ。深雪ちゃんが活躍してくれているから、私も嬉しい気持ちになる。安心できるの。｣
｢…嘘です。お兄様とお義姉様は、いつも私を叱ってばかり…。｣
｢嘘じゃないって。…でも、お前が俺達の事を考えてくれているように、俺達もお前の事を思っているんだ。な、A。｣
｢そうね。私もあなた達二人の事、大切に思っているもの｣
その言葉の何を勘違いしたのか。
深雪は頬に手をあて、顔を赤くして慌てた様子を見せた。
｢そんな｢想っている｣だなんて…。お義姉様もいらっしゃるのに…。｣
｢深雪ちゃん…？｣
何を勘違いしているのかしら。
深雪とは別の意味で頬に手をあてて苦笑いするA。
達也はそんな深雪達を一瞥し、深雪の名を呼んだ。
｢例えお前が答辞を辞退しても
｢…達也…｣
達也達に背を向けている深雪とは違い達也の横でたっているAは、達也のその冷たい眼差しを見ていた。
達也の思いがわからないAは、そっと達也の手を握った。
それを見た達也は微笑んだ。
｢…それにな深雪。俺は楽しみなんだ。可愛い妹の晴れ姿を、このダメな兄貴に見せてくれないか…？｣
｢…もう。達也は謙遜しすぎよ。｣
肩に手を置きそう告げる達也にAはぷぅ、と頬を膨らませて言う。
深雪もパッと後ろを振り返って達也の言葉を否定した。
｢そんな…！お兄様はダメな兄貴なんかじゃありません…！｣
そう言って達也とAに向き直った深雪は、もう納得しているようだった。
｢────ですが。わかりました。わがままを言って申し訳ありません…｣
｢わがままを言うのも仕方ないわ。…いってらっしゃい。答辞の打ち合わせがあるのでしょう？｣
Aが言うと、深雪は｢行ってまいります｣と手を振って講堂の中へと消えていった。
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asukamte9(プロフ) - クマさんさん» ありがとうございます！アニメもまた再開しますし、亀更新ではありますが更新していこうと思います〜！ (2020年7月7日 23時) (
レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
クマさん - 魔法科高校の劣等生久しぶりに見ました！面白いですよね！続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年7月7日 23時) (レス) id: 431c65eee8 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - もっぴさん» ありがとうございます〜！ (2020年4月23日 4時) (レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
もっぴ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！！！ (2020年4月23日 2時) (レス) id: bfcff30253 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - 直美さん» 誤字報告ありがとうございます!修正しておきますねー！(￣^￣ゞ (2018年8月30日 21時) (レス) id: 14056de88c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2017年10月1日 3時
