閑話(前回の続き) ページ5
｢火災が起こったのは少し残念だけれど、それ以外はどうだったの？達也。｣
話題を変え、達也の肩に頭を乗せながら聞くAの肩を抱きとめ達也は返事する。
｢あぁ、実に有意義な時間だったよ。Aも時間があれば、一緒に行動できたのにな。｣
｢あら、時間があってもそれは駄目よ。今日は深雪ちゃんのわがままを聞く日だったでしょう？そこに私が居ては深雪ちゃんもわがままを言い難いでしょうし。｣
そんな事はない。
確かに深雪の性格上普段はわがままを言わないが、ふとした時にわがままを言う。
それは何も兄だから、兄妹だからわがままを言うのでない。
気の許せる相手だからわがままを言う。そして、それはAに対してもそうだった。
しかし、それを知らないAは兄妹の時間を奪ってはいけない、と遠慮してしまう所がたびたびあるのだ。
遠慮なんてしなくても良いのに、と達也は思う。
いつか、Aの遠慮がちな性格をなおせたら…。そう思いながら、達也はもう一度Aの肩を抱きしめた。
────
｢お兄様、お義姉様。珈琲が入りました。｣
暫くして、深雪がトレイを持ちながらリビングへと入ってきた。
Aは軽くお礼を言ってトレイを受け取り机に置く。
そのまま珈琲の入ったカップを手に持ち、口へ含んで少しの量を飲む。
珈琲独特の苦味と、温かい飲み物故の温かさが、Aの疲れを癒してくれた。
｢───うん。美味しいわ。深雪ちゃん、珈琲煎れるの上手になったわね。｣
敬愛するAに褒められた事で顔が赤くなった深雪はそれを誤魔化すように達也の事を呼んだ。
｢そ、そういえばお兄様…。お義姉様にプレゼントするものがあるのでしょう？｣
｢…あら、そうなの？｣
深雪とA。
2人の視線を感じながら、達也は深雪の言葉に肯定する。
そのまま｢待っててくれ｣と言ってリビングを出た。
｢何をくれるのかしら。｣
｢とても素敵なものですよ。お義姉様も気に入ると思います。｣
｢あら、それは楽しみね。…でも、申し訳ないわ。プレゼントだなんて｣
｢もう。お義姉様は遠慮しすぎです。たまにはわがままを言うのも、良いものですよ。｣
｢そうなのかしら。｣Aが不安げにつぶやくのと、達也がリビングに入ってくるのはほぼ同時だった。
｢これをプレゼントしようと思ってな…。気に入ってくれると良いが｣
────
ま、また文字数が…！(〜ω〜；)))
次は短くなると思います…。
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asukamte9(プロフ) - クマさんさん» ありがとうございます！アニメもまた再開しますし、亀更新ではありますが更新していこうと思います〜！ (2020年7月7日 23時) (
レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
クマさん - 魔法科高校の劣等生久しぶりに見ました！面白いですよね！続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年7月7日 23時) (レス) id: 431c65eee8 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - もっぴさん» ありがとうございます〜！ (2020年4月23日 4時) (レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
もっぴ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！！！ (2020年4月23日 2時) (レス) id: bfcff30253 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - 直美さん» 誤字報告ありがとうございます!修正しておきますねー！(￣^￣ゞ (2018年8月30日 21時) (レス) id: 14056de88c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2017年10月1日 3時
