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入学-33 ページ39

本日の予定が全て終わり、放課後の時間が訪れる。
が、1日の最後でも“一科生”と“二科生”の(いさか)いは治らなかった。

「あの、先程から言っておりますが…。ですから私たちは、お兄様と帰る予定なんです…」

そう困り顔で深雪が言っているにも関わらず、“一科生”は自己の主張を覆さなかった。

「でもね、司波さん六笠さん。部活や選択科目のことで相談したい事もあるし…」
「これから“一科生”だけでどこか寄ろうよ!」

深雪とAの意思など関係ないと言いたげな“一科生”に、苛立ちが爆発寸前のAはついに大きくため息をついた。

「“私たち”が“私たち”の意思で達也達と帰りたいと言っているのに、それを無視するおつもりですか?」

Aが絶対零度の視線を“一科生”に向けて皮肉めいた言葉で言えば、“一科生”の誰かが生唾を飲みこんだ。
まずい、と達也と深雪が冷や汗をかきながらAに声をかけようとした時。

Aとは別の声が響いた。

「良い加減にしてください!!深雪さんとAさんはお兄さんと帰るって言ってるんです!!!何の権利があってお三方の仲を引き裂こうって言うんですか!?」

そんな美月の大声に、感情が昂っていたAは一気にクールダウンし、その代わりに深雪が顔を真っ赤にさせた。

「み、美月ったら何を言っているのかしら…!“仲”を引き裂くなんて…!!」
「深雪ちゃん、落ち着きなさい…」

深雪の肩に手を置いて言うAに深雪は短く謝罪をする。
美月の一言でAと深雪の機嫌は多少良くなったものの、逆に“一科生”の怒りを煽った形になったらしい。

怒りの声をあげた筆頭は、やはり森崎だった。

「これは1-Aの問題だ!!他のクラス───・・・ましてやウィード如きが、口出しするな!!!」

その言葉にエリカ達がぴくりと反応を示し、美月も負けじと反論する。

「同じ新入生なのに、今の時点でどれだけ優れてるって言うんですか!?」

美月達の怒りは最もだ。
しかし、場所が悪い。ここは校門前。
生徒会長や風紀委員長に見つかればただ事では済まされない。

Aが焦りを感じた時にはもう遅く、森崎の魔法が達也の友人───・・・レオンハルトをロックオンしていた。

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設定タグ:司波達也 , 入学式編 , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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asukamte9(プロフ) - クマさんさん» ありがとうございます!アニメもまた再開しますし、亀更新ではありますが更新していこうと思います〜! (2020年7月7日 23時) (レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
クマさん - 魔法科高校の劣等生久しぶりに見ました!面白いですよね!続きが楽しみです!更新頑張ってください! (2020年7月7日 23時) (レス) id: 431c65eee8 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - もっぴさん» ありがとうございます〜! (2020年4月23日 4時) (レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
もっぴ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!!! (2020年4月23日 2時) (レス) id: bfcff30253 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - 直美さん» 誤字報告ありがとうございます!修正しておきますねー!( ̄^ ̄ゞ (2018年8月30日 21時) (レス) id: 14056de88c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむ | 作成日時:2017年10月1日 3時

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