入学-18 ページ24
いつものように朝がやってくる。
目を覚ました達也は、隣で寝息をたてて寝ているAを見て小さく微笑んだ。
何の変哲もない朝だが、それが無性に幸せを感じる事もある。
｢A、朝だぞ｣
｢うぅ、ん、｣
サラ、と前髪をかき分けて優しく声をかける。
そうするとAは瞼を少し震わせて目を開けた。
｢･･･おはよう、達也。｣
｢おはよう。A。｣
体を起こしたAの腰に手を回し、額に軽くキスをする。
これは朝の恒例行為みたいなもので、2人の朝はこうやって始まる。
その後、2人は簡単に顔を洗い、達也はいつもの服へ、Aは制服へと着替えた。
ダイニングへとおりれば、深雪が既に朝食の準備を始めていた。
｢おはよう、深雪。今日は一段と早いな。｣
｢おはよう、深雪ちゃん。準備を手伝えなくてごめんね｣
2人がそれぞれ深雪に声をかける。
その声に気づいた深雪はふわり、笑った。
｢おはようございます、お二人とも。｣
そう言いながら二人に近づく深雪。
手にはフレッシュジュースが2つ。
｢どうぞ、｣と渡されたA達は律儀に礼を言って一息に飲み干す。
差し出された手にコップを返し、再び調理台へ向かう妹の背中に｢行ってくる｣と達也が声をかけようとした時。
｢あの、｣と深雪が遠慮がちに声をかけてきた。
｢今朝は私もご一緒させていただこうと思ったのですが･･･｣
言い終えると同時に手にサンドイッチが入ったバスケットを抱え上げて見せる。
どうやら朝食を｢作り始めた｣、ではなく｢作り終えた｣が正解だったらしい。
｢それは良いが。制服で行くのか？｣
エプロンの下から見える制服を見ながら、達也は首を傾げる。
それを見ていたAは深雪の意図に気づき、口を挟んだ。
｢達也。私と同じ理由よ。師匠に入学のご報告。｣
Aの言葉に
次いで、深雪も｢えぇ。それにわたしではもう、お兄様の鍛錬にはついていけませんから｣と寂しそうに呟いた。
｢あら、それは私も一緒よ。達也ったら、いつの間にか私の上を行ってるんだもの。｣
悔しそうにAが言う。
それを聞いていた達也は苦笑いを浮かべたあと｢分かった｣とうなずいた。
｢別に朝練で深雪達が俺と同じ事をする必要はないんだが、そういう事なら師匠も喜ぶだろう。･･･喜びすぎて、たがが外れないきゃ良いけどな。｣
｢･･･それは、どうかしら。｣
｢そうなったらお兄様、深雪達を守ってくださいね。｣
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asukamte9(プロフ) - クマさんさん» ありがとうございます！アニメもまた再開しますし、亀更新ではありますが更新していこうと思います〜！ (2020年7月7日 23時) (
レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
クマさん - 魔法科高校の劣等生久しぶりに見ました！面白いですよね！続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年7月7日 23時) (レス) id: 431c65eee8 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - もっぴさん» ありがとうございます〜！ (2020年4月23日 4時) (レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
もっぴ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！！！ (2020年4月23日 2時) (レス) id: bfcff30253 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - 直美さん» 誤字報告ありがとうございます!修正しておきますねー！(￣^￣ゞ (2018年8月30日 21時) (レス) id: 14056de88c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2017年10月1日 3時
