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そう真由美が告げると、言葉を繋げるように摩利が口を挟んできた。
｢私が勤める風紀委員長がその例外の一つだ。
生徒会・部活連・教職員会の三者が三名ずつ責任する風紀委員の互選で選ばれる。｣
｢と言う訳で、摩利はある意味で私と同格の権限を持っているんですね。
さて、この仕組上生徒会長には任期が定められていますが、他の役員には任期が定められていません。生徒会長の任期は十月一日から翌年九月三十日まで。その期間中生徒会長は役員を自由に任免できます。｣
なるほどとAは内心で相槌を打つ。
話は見えてきたが、Aが先に言って話の腰を折るよりは正式に真由美の口から話をしてもらったほうが良いだろうと判断した。
｢これは毎年の恒例なのですが、新入生総代を務めた一年生は生徒会の役員になってもらっています。
趣旨としては後継者育成ですね。そうして役員になった一年生が生徒会長に選ばれる、と言う訳ではありませんが、ここ五年間はこのパターンが続いています。｣
｢会長も首席入学だったんですね?流石です｣
｢あ〜、まぁ。そうです。｣
目を細め、顔を赤らめて歯切れが悪くそう答える真由美。
達也の質問は、一種のお世辞だった。
言われ慣れているだろうに、律儀に照れている姿は年相応の女の子に見える。
会長も好意を寄せている相手から言われるのでは訳が違うのだろう、とAは少しもやっとした。
小さく咳払いをした真由美は、改って深雪とAに向き合った。
｢…深雪さん、Aさん。私たちは、貴女たちが生徒会に入ってくださる事を希望します。｣
その言葉に、Aはやはりと内心ため息を吐いた。
この場合の『生徒会に入る』とは、文字通り生徒会の役員になるという事だ。
苗字で気づいている人間も何人かはいるかもしれないが、A達一族は本来秘匿にされなくてはいけない存在だ。
第一高校の顔役である生徒会に入るなど、もってのほかだった。
｢引き受けていただけますか?｣
真由美がまっすぐこちらを見据えて問いかけた。
祖母や母からはあまり目立たず、慎ましやかに学園生活を過ごすようにと入学前から口すっぱく言われている。
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零 - 早く続きが見たい (12月18日 20時) (
レス) @page35 id: d8cab8ae04 (このIDを非表示/違反報告)
華奈(プロフ) - 更新楽しみに待ってます♪ (2021年11月25日 23時) (レス) @page22 id: 45dc289628 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - 乃さん» ありがとうございます。執筆頑張ってるので、もうしばらくお待ちください！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
乃 - 進み具合はどうですか？とても楽しみにしています！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 9c037e67a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2020年10月5日 20時
