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｢私たち魔法師は普段からサイオンの波動に曝されてサイオン波に慣れているはずよ。
･･･それなのに、魔法師が立っていられないほどのサイオン波なんて･･･そんな強い波動を一体どうやって･･･？｣
そんな真由美の問いに答えたのは鈴音だった。
彼女は少し考える素振りを見せて、口を開ける。
｢波の合成･･･ですね？｣
ぽつりと、呟いたように彼女は言う。
しかし、その一言では聡明な真由美でも理解できなかったようだ。
無論、鈴音の説明はそこで終わりではなかった。
｢振動数の異なるサイオン波を三連続で作り出し、その波が丁度服部君の位置でぶつかるように調整し、三角波のような強い波動を作り出したんでしょう。
･･･よくもまぁ精密な演算ができるものですね。｣
最後の言葉はどこか呆れを含んでいたが、初見でそのことに気づけた魔法師は少ない。
その事を思ってか、達也は小さく口角を上げて｢お見事です、市原先輩｣と鈴音を称えた。
しかし、鈴音の疑問点はそれとは別にあったようだ。
｢それにしても、あの短時間にどうやって振動魔法を三回も発動できたんですか？
それだ家の処理速度があれば実技の評価が低いはずありませんが。｣
その言葉は、鈴音からしてみればなんてことない言葉だったのだろう。
しかし、達也からしてみれば正面から成績が悪い、と言われたようなもの。
苦笑いしか出来ないでいる達也の代わりに、先ほどからチラチラと落ち着きなく達也の手元を繰り返し覗き込んでいたあずさが、おずおずと推測の形で答えてくれた。
｢あの、もしかして。司波くんのCADは『シルバー・ホーン』じゃありませんか？｣
｢シルバー・ホーン？シルバーって、あの謎の天才魔工師『トーラス・シルバー』の事？｣
あずさの言葉に真由美が問えば、先ほどまでの態度はどこへいったのか。
ぱぁ、と明るくなったあずさが意気揚々として答え始める。
｢そうです!フォア・リーブス・テクノロジー所属、その本名・姿・プロフィールの全てが謎に包まれた奇跡のCADエンジニア!!世界で初めてループ・キャスト・プログラムを実現させた天才プログラマー!!!
あっ、ループ・キャスト・プログラムと言うのはですね、通常の起動式が魔法発動の都度解除され、同じ術式を発動させるのにもその都度CADから起動式を展開しなおさなければいけなかったのを起動式の最終段階に同じ起動式を…｣
｢ストップストップ!!ループ・キャストの事は知ってるから!｣
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零 - 早く続きが見たい (12月18日 20時) (
レス) @page35 id: d8cab8ae04 (このIDを非表示/違反報告)
華奈(プロフ) - 更新楽しみに待ってます♪ (2021年11月25日 23時) (レス) @page22 id: 45dc289628 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - 乃さん» ありがとうございます。執筆頑張ってるので、もうしばらくお待ちください！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
乃 - 進み具合はどうですか？とても楽しみにしています！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 9c037e67a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2020年10月5日 20時
