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｢具体的な内容は、あーちゃんに聞いてくださいね。｣
｢ですから会長、あーちゃんはやめてくださいと…｣
あずさの泣きそうな講義にも取り合わず、真由美は｢今日の放課後から来ていただけないかしら?｣と自分のペースで深雪に問いかける。
その言葉に達也は｢深雪、｣とちらっと振り返った妹が何かを口走る前に、短い言葉に込めた少し強い語調によって、首肯をする事を進めた。
瞳で頷いた深雪は改めて真由美と向き合う。
｢わかりました。放課後はこちらにお伺いしてよろしいでしょうか?｣
｢えぇ、お待ちしていますよ、深雪さん。｣
深雪の言葉に、真由美は目を細めて言った。
その時あずさは自身と深雪の呼称の違いに抗議をしたが、それは全員にスルーされる。
もっとも、それはいじめ等では無く摩利が唐突に手を上げて、全員の注意がそちらに集中したからだ。
｢風紀委員会の生徒会選任枠のうち、前年度卒業生の二枠がまだ埋まっていない。｣
｢それは今人選中だって言ってるじゃない。
それに、新学期が始まってまだ一週間しか経ってないのよ?そんなに急かさないで。｣
不満げに言う真由美をよそに、摩利は構わず言葉を紡ぐ。
｢確か、生徒会役員の選任規定は生徒会長を除き、第一科生徒を任命しなければいけないだったな？｣
｢そうよ。｣
仕方ないわね、と言った風に真由美は摩利の言葉に頷いた。
｢第一科の縛りがあるのは、副会長・書記・会計だけだったな?｣
｢そうね。役員は会長・副会長・書記・会計で構成されているから。｣
｢つまり、風紀委員の生徒会枠に一科と二科の生徒を選んでも規定違反にはならないって事だ。｣
摩利のその言葉に、Aは意図を理解して目を見開いた。
真由美も理解したのかAと同様に目を見開いて、あずさ・鈴音も唖然としていた。
こんな提案通るわけがない。
一科生と二科性の溝の深さは誰よりも生徒会役員が一番よく知っているはずだ。
もし仮に今ここにいる全員がそれを受け入れたとしても、他の生徒が反発するだろう。
そう、Aは思っていたのだが。
｢それよ、摩利!!!｣
ガタン!!と音をたてて立ち上がり、真由美は歓声を上げて摩利を指さす。
まるでナイス提案だと言わんばかりの行動に、嘘でしょう。とAは頭を抱えた。
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零 - 早く続きが見たい (12月18日 20時) (
レス) @page35 id: d8cab8ae04 (このIDを非表示/違反報告)
華奈(プロフ) - 更新楽しみに待ってます♪ (2021年11月25日 23時) (レス) @page22 id: 45dc289628 (このIDを非表示/違反報告)
asukamte9(プロフ) - 乃さん» ありがとうございます。執筆頑張ってるので、もうしばらくお待ちください！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 7e8a231f5c (このIDを非表示/違反報告)
乃 - 進み具合はどうですか？とても楽しみにしています！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 9c037e67a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2020年10月5日 20時
