＃45 ページ45
店主の人が見せてくれたオーダー表を見ながら志摩がこう言った
「このお金は不正な資金なんです…」
「ふふ、私は何も知らずに現金でお売りしたの、売買契約上何の問題もないと思います」
「そうなの？」
「法律上はそう言うことになるな…」
「でもそうだったので、そういうお金をこの素敵な宝石にロンダリングしたのね…うさちゃんの目として」
「ん？目？」
「落ちないようにぐいぐい入れてた」
「…あっ、あっ、あっ！これ？」
「そう！それのもっと大きいの！」
話を聞けたとこで分駐へ戻って、陣馬さんと桔梗さんが薬局の防犯カメラを確認していると確かに大きめのうさぎの人形があった。
伊吹は店の子にもらった小さめのうさぎの人形からうさぎの目を取り出した
「練習台に作ったんだろ」
「人形にして、国外へ持ち出すつもりだった…」
『…問題はその人形がどこにあるのか…』
「宮、もう平気なの？」
『えぇ、ある程度は…勤務中なのにすみませんでした。』
「いいのよ…陣馬さんから聞いたけどあんなこと言われたらしょうがない、」
宮が扉から苦笑いしながら入ってきて、桔梗さんと会話した後、奥のソファへと座った。
「逃げてる最中に自分の命が助からないとわかって、奪われるぐらいなら捨ててやる…神田川に捨てた？」
「一億円を川に捨てる？」
『警察にも、暴力団にも渡したくないとなったら捨てるかもしれないな』
「ピンとこない、こうほとばしる青池ちゃんの…「そういうふんわりした表現はやめろ」…んー…」
と5人で話している中、資料を見ている宮とスマホを見ていた九重が声を重ねてこう言った
『なぁ、青池は誰を救ったんだ』
「青池透子は誰を助けたんでしょうか。」
『そう、助けるって何を？』
「え？何が？」
「いや、最後のツイートに私が助けるって…」
「前後を読みなさいよ、私が助ける。自由になれる。そんなのうそだ。つまり助けると言って助けてくれなかった警察への揶揄、恨みつらみ」
「…九ちゃんもうちょっと、心の機微を学ぼうか…」
「うんうんうん」
『いや、違くて…！」
「全く意味がわからないんですが…これのどこが警察への恨みつらみなんですか…」
と宮と九重が言ってる中、志摩が資料を見返して大きな音を立てて、椅子から立ち上がった
「逆だ！読む順番！」
「やっぱり！逆から読んでたんですね、あのつぶったーは新しいのが上なんです」
『おいおい…まじ？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いのち | 作成日時：2020年8月31日 13時
