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#29 ページ29

「もちろん、相手が未成年だとしても取り返しのない犯罪を犯したとしたらもちろんそれ相応の罰を受けてもらう。だけど救うべきところは救うそれが少年法」
「その少年自身が未成年を笠にきて好き放題していてもですか」
「私はそれを彼らが教育を受ける機会を喪失した結果だと考えてる、社会の中でそう言う子供たちをどれだけ救い上げられるか。5年後、10年後の治安はそこにかかってる」

なんて九重さんの言葉に桔梗さんが答えると、伊吹が珍しく真面目そうに桔梗さんのことを「隊長」と呼んだかと思えば…
「俺、隊長のこと好きだわ。めっちゃ好き」
なんて訳のわからないことを言い出して、その瞬間志摩は立ち上がって伊吹の方へ、宮は毛利さんたちへ
『あ、気にしないでください。もうはい…あそこと同じだと思ってもらえれば…』
なんて言って苦笑いをした。

「え、ちょ待って待って、なんで」
「野生の獣には檻が必要でした。」
「いやいや、俺はただ隊長に素直な気持ちを…」
「お前の中の少年なんか知りたいか!?」
「お前に言ってねぇ!」

「…中々、愉快な職場ですね」
『あはは…いつもこんな感じです』

「…高校の資料は書類待ち、また通報して来なければいいけど」
「しないですよ。流石に」
『いや…?そうとは限らないぞ?なぁ、伊吹』
宮がそう言うと伊吹が激しく首を振って
「やる、絶対にやる」
「まさか、常識的に考えてこの状況で?」
「お前の常識とかしらねぇけどさ、九重は自分とあいつら似てると思う?」
「はい?犯罪者と一緒にしないでください。」
「な?だろ?どっちかって言うと俺なみの馬鹿だろ?そいつらはだったら黙って俺の言うこと聞いとけ」

いつになく真剣な顔をして伊吹がそう言うと、隣に志摩が立って
「よし、馬鹿代表」
「おう」
『え、そこ認めんだ』
「どうしてやると思うんだ?」
「走りたいから、走りたいんだよ____それだけ」


そう言ってこれからまた起こるかもしれない虚偽通報に警戒しながら会議はお開きとなった。

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作者名:いのち | 作成日時:2020年8月31日 13時

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