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#28 ページ28

話を聞き終わった4機捜と西武蔵野署の毛利さんたちと一緒に合同の捜査会議を行うこととなった。

「あれ、宮さんじゃないですか。お久しぶりです」
『あぁ!毛利さんに向島さん!お久しぶりです』
「え、何なに?知り合いなの?」
『今はそれはどうでもいい。それよりこのドーナツEPについてなんですが…』
「それは俺から説明する。この薬は従来のMDMAよりも粗悪で安い値段で出回ってる」
『つまり、若い子が手を出しやすく出したら最後やめたくてもやめられない終わりのない地獄…』

宮と陣馬さんがそう説明すると、バシリカ高校の資料を見ながら伊吹がこう言った
「これを陸上部の奴らが高校内で売り捌いていた…?」
「廃部にまでしたということは陸上部内でもかなり広まっていたんでしょう。」
「廃部前の部員の名簿を出させよう。その中に売人と今回の虚偽通報の生徒がいる」
そう桔梗さんがいうが、毛利さんが頭を抱えながら
「いやぁ…あの校長が素直に出すとは思えませんが…」
「強制的に出させる」

______
その頃バシリカ高校では校長が慌ただしく動いており、そこに虚偽通報をしている成川岳が呼ばれた

「もし、警察が来ても何も答えてはいけません」
「…陸上部は復活できないんですか。今なら秋の大会になら間に合います!俺たちは薬なんかやってない!先輩たちが勝手にやってただけで…!「連帯責任です!これが君たちのためなんです」でも…!」

その時の成川の顔はひどく悲しいものだった。

________

「去年の400mで2位だった選手。当時2年の成川岳でした。」
「馬鹿だなぁ…よっし、こいつ逮捕しよう」
『この写真だけじゃ証拠にならないしかも相手は未成年だ、慎重に捜査しないと』
「声紋分析はどうだったんですか?」
「虚偽の通報はいずれも同じ女性10代後半」
『もしかしたら、マネージャーかもな』

「よし!バシリカ高校の女子生徒の声集めて照合すれば通報した女の子もわかる!」
「高校がねぇ…許可しないですよ」
「え?おたくほんとにやる気あんの?」

そう伊吹のいうこということが出来ない、許可が出ない、と言われるとそう毛利さんに言った

『やる気どうこうじゃなくて、未成年だからこそ無闇に手を出せないってことなんだよ』
「大人が馬鹿なんですよ、若い人が何も考えてないと思ってる。そういう意味で相手が未成年でも厳しく対処するべきだと思います。減刑も必要ない」

九重さんがそう言うと、桔梗さんが口を開いた。

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作者名:いのち | 作成日時:2020年8月31日 13時

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