俺の妹は心配、性......？ (ページ21)

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71話ページ21

楓｢おいやめろって！｣

｢放してっ！｣

楓｢こいつらに当たってもしょうがねぇだろ！？｣

｢....ふー君も知ってたの？｣

楓｢あ？｣

｢佐智雄さんのこと、ふー君も知ってたんじゃないの！？｣

楓｢いや、俺は｣

沢｢楓士雄は知らなかった
知ってたのは俺ら鳳仙の連中だけだ
唯ちゃんに頼まれてたんだ
あんたにも日本を発つまで言わないでくれって｣

｢なんでっ、｣

友達だと思ってたのに、何も言わないで黙って行くなんてあんまりだ
家に遊びに行く約束も、まどかちゃんと3人で駅前のクレープを食べに行く約束も、イトカンに来るって約束も、まだ果たしてないのに
どういう感情か分からない涙が溢れてポタポタと零れる

沢｢唯ちゃんが言ってた
あんたと先輩だけはあの事があっても見捨てずにいてくれた大切な友達だって
だからこそ、面と向かって別れを言うのが辛い
絶対に戻ってくるから待ってて欲しいと伝えてくれって｣

｢戻って....？｣

沢｢海外に行った理由は佐智雄達の母親の病気を治す為だ
いつになるかは分からないが、あの二人は必ず戻ってくる
俺達も佐智雄がいない間の鳳仙を守ってるだけだ｣

｢そう、ですか｣

小｢にしてもウサギちゃんも度胸あるね〜
この殺し屋鳳仙に1人で乗り込んでくるんだもん｣

志｢ただの馬鹿だろ｣

｢勘違いで喧嘩した人達に馬鹿なんて言われたくないです！｣

志｢んだとゴラァ！｣

｢本当の事じゃないですか！｣

仁｢おいシダケン！なに女にムキになってんだ！｣

沢｢あんたもやめとけ！｣

小｢楓士雄！ここはいいからウサギちゃん連れて帰れ！｣

楓｢お、おう！じゃあまたな！｣

ふー君に腕を掴まれて鳳仙を後にした

｢放して！放してってば！｣

楓｢落ち着けって！｣

｢落ち着けるわけないじゃん！
なんでふー君は冷静にいられるの！？｣

楓｢仕方ねぇだろ？
さっちーの家だって色々あるんだから｣

｢だからって、何も言わずに行くことなんかない！｣

こんなの八つ当たりだってわかってる
けど、1度吐き出した怒りは自分でも制御出来なくて段々言葉が強くなってしまう

楓｢だーもう！とりあえず行くぞ！｣

ふー君に連れてこられたのは何故か鬼邪高校だった

｢ちょっとふー君！｣

楓｢いいから来いって！
家に帰るよりいいだろ？
辻や芝もいるしどうにかなるって｣

そう言って私の腕を掴んだまま屋上へと連れていかれた