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翔吾side

努力は必ず報われる

それは事実であり自分自身が証明してこれたものもある
けれど努力しても実らないことがあることを今回のことで痛感させられた









舞台の中止










スタッフさんから聞かされた時はその言葉以外、何も入ってこなかった
嫌な予感はしていたけどあまりにも唐突すぎて、陸さんや慎が泣いている時も涙は流れなかった

明日からはメンバーとの会議も振り落としもある
今後のスケジュールを確認してAさんに家まで送ってもらうことになった

慎「お疲れ様です....」

「撮影は特にないけどちゃんと目冷やしといてね
お疲れ様」

陸さん達は先に降りていて後は俺1人
ぼーっと外を眺めていると違和感を感じた

翔「あの、Aさん」

「ん?」

翔「俺の家、反対方向ですよね?」

「ちょっと行きたいところあってさ
寄り道したいんだけど大丈夫?」

翔「まぁ、はい」

どうせ家に帰っても何も手につかないやろうからええか
それ以上は何も話さずに静かな時間が流れた

「よし、着いた」

翔「ここって....」

辿り着いたのは前に撮影で来た海だった

「翔君、ちょっとだけ散歩付き合ってよ
これだけ暗かったら誰かなんて分からないし」

翔「いや、でも」

「ほら、行くよ」

翔「ちょ、Aさん!?」

戸惑う俺の手を引っ張って砂浜へと歩き出す

「ここに来たのも久しぶりだね〜
去年だっけ?」

翔「そうですね」

「覚えてる?海青君と昂秀君がスイカの種飛ばすの勝負したの」

翔「昂秀が飛ばした種が陣さんにかかって怒られてましたよね笑」

「そーそー笑
後は彰吾君が翔平君に無理矢理かき氷つっこんでさ」

翔「翔平ずっと頭抑えてましたもんね笑」

次から次へと楽しい思い出が蘇ってくる
あの時はこんなことになるなんて誰も予想していなかっただろう

「私にとって1番の思い出はここ」

そこは海の家から少し離れた場所だった

「覚えてる?」

翔「忘れるわけないじゃないですか笑
あん時めっちゃ怖かったんですから」

Aさんが怖そうな男達に絡まれた時、咄嗟に助けようとしたのはいいけど何も出来ず胸ぐらを掴まれた
結局Aさんに助けられたなんて情けない話を忘れるわけがなかった

「それでも翔君は私のこと守ろうとしてくれた」

翔「それは」

「翔君はね、優しすぎるくらい優しい
だから陸さんや慎君が泣いている時も泣かなかったんじゃない






泣けなかったんだよ」

Aさんの真っ直ぐな目で見つめられて言葉を失った

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作者名:あすか | 作成日時:2022年11月28日 22時

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