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慎side
慎｢じゃあ、俺とも行けます？｣
｢へ？｣
慎｢2人でご飯｣
｢それこそダメでしょ！もし週刊誌に撮られたら1発アウトだよ！？
あ、でももし気になる人がいるなら力矢さんとかHIROさんに報告しといた方が｣
予想はしていたけど即答で断られると少し傷つくかも
慎｢俺はAさんと行きたいです｣
｢ま、慎君....？｣
慎｢Aさんは俺とは嫌ですか？2人でご飯行くの｣
目を合わせてくれなくなったAさんの頬を挟んで無理矢理こっちに向ける
｢っ、｣
あ、照れてる
キョロキョロする目線と真っ赤な耳
強く結ぶ唇
俺に対してもこうやって意識してくれると分かっただけで満足してしまう自分に呆れてしまう
慎｢まぁ、Aさんと2人でご飯なんか行ったら山彰さんや海青さんに怒られちゃうんで無理ですけどね笑
また皆でAさんの家で集まりましょう？｣
｢....｣
慎｢Aさん？｣
頬を抑えながらずっと俯いているAさんが心配になって顔を覗くと
プイッ
逸らされてしまった
これはもしかして
慎｢あ、あの、Aさん？｣
名前を呼んでも返事すらしてくれなくなった
これはまずい
このままだと塩野さんの二の舞だ
慎｢さっきの冗談ですよ？
怒ってもないですし....だから｣
｢無理....今、慎君の顔見れない｣
頭をハンマーで殴られたような感覚だった
無理
その言葉だけが脳内でリピートされる
樹｢あれ？慎まだ着替えてないの？｣
慎｢い、樹さーん....｣
樹｢え、なに？怖いんだけど｣
陣｢A、車に携帯置いてきたから鍵かし｣
｢陣さん！ま、慎君が....！｣
陣｢え、急にどしてん？｣
ショックのあまり樹さんに抱きつく俺と陣さんに隠れるAさんという何とも言えない状態が出来上がった
結局俺も数日間はAさんに目を合わせてもらえず、落ち込みながらも何とか撮影を乗り切ったのだった
そして塩野さんにこっそりライバル意識を燃やしたのは誰にも教えていない俺だけの秘密
長期に渡る撮影は打倒小田島有剣を目指して、静かに炎を燃やす事になるきっかけとなった
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作者名：あすか | 作成日時：2022年11月28日 22時
