俺達のマネージャー

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樹side

浦｢Aさんの性格わかっとーやろ？
なんで自分で対処したか、なんでお前を先に戻したか｣

うっさいな

樹｢わかってるから、わかるからムカつくんだよ
怪我をしたら沢山の人に心配と迷惑をかけるから、警察といる所をファンに見られたら変な誤解を産むから
全部わかってんだよ
それでも俺たちはいつもあの人に守られてばっかで、さっきだって男を押さえつけるのを黙って見てるだけ
俺だけノコノコ帰ってきて、マジで情けなさすぎるだろ.....｣

浦｢俺はAさんのやった事が正しいと思うけど？｣

樹｢...は？｣

浦｢お前が今思ってること当ててやろうか？
もし俺が対処していたら、俺がAさんを守れていたら
そんなタラレバの話をしてもしょうがないばい
逆にあの時Aさんがいてくれてラッキーと思えばいいんだよ｣

樹｢っ、お前本気でそんなこと言ってんのか？｣

頭に血が上り言葉が強くなる
翔平の抑揚のない声が余計に腹立たしい

樹｢お前が言ってんのはAさんに怪我がない今の状況の結果論だろ？
山彰さんが言ってたように凶器も何も持ってなかったから無事ですんだ
それこそ運が良かった、ラッキーだったんだよ！
それでもお前はその一言で片付けれんのか！？｣

浦｢じゃあ逆だったらどうだった？｣

樹｢あ！？｣

浦｢お前が咄嗟にAさんを庇って怪我をしないわけねぇじゃん
それを見てAさんはどう思う？
言い方はクソ野郎になるけどあの人はマネージャーだ
今の俺達は体調不良も、少しのかすり傷も許されない
そんな時に自分を庇ってメンバーが怪我をしたらあの人は一生後悔する
下手したら責任を取って辞めるなんていいかねんばい
お前こそ自分が無傷だっていう結果があるけんそんな事言えるんよ
1番最悪なパターンはお前が怪我をして、皆に心配をかけて、Aさんが俺たちの前から消えること
それに比べたら全員無事なんてラッキーだろ？笑｣

頭に上った血がスーッと下がっていく
本当はこいつだって心配なはずなのに、俺を落ち着かせる為にわざとあんな言い方をしたのを分かってしまうのは腐れ縁故だろう

樹｢.....本当にムカつく｣

浦｢照れんなよ〜｣

樹｢うざい｣

こいつが同じグループで良かったと思ったのは俺だけの秘密

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