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「おいしい・・・」

『ふは。マジで美味いね。』

「あんなにいろんなチョコ溶かしたのにね。笑」

美味しいフルーツに次々とチョコレートをつけて
口の中に入れていく。

そんな私を見て辰哉くんは

『ホントは晩メシ食ってなかったんじゃない?』

なんて言って。
顔にかかった髪の毛を耳にかけてくれた。


何で、わかっちゃうのかなぁ。
そんなに優しくしないで欲しいのに。
また泣きそうになっちゃう。

『無理して俺に合わせないでよ。』

「・・・そんなつもりじゃ・・・」

『俺が早く帰って来た時ぐらい、甘やかさして?』

そんな優しい目で見つめられちゃったら、もう。

「一緒に住んでるのに、すれ違いの生活って
すごく寂しいって気づいた。」

『・・・ごめ・・』

「いいの!それは。
辰哉くんが謝ることじゃない。」

『勢いいいな。わら。』

「ただ。
最近モテモテなんだよ、辰哉くん。
スタッフさんの中でも、人気急上昇でさ。」

ああ。これは言わないでおこうと思ってたのに。

「辰哉くんのことは、ちゃんと信じてるけど、
不安なんだもん・・・」

『A。』

めったに呼ばない辰哉くんが
私の名前を呼ぶときは

100パーセント真剣なとき。
だから、心臓が跳ねあがるくらい、ドキッとしちゃう。


『お前だけだよ。
そばに置いときたいって思うのも、甘やかしたいって思うのも。』

「・・・や、あの・・・」


こうやって、真剣に思いを伝えてくれる時も
恥ずかしくなって目をそらすのは
いつも、私の方。

『ついでに。』


ずい、と距離を詰めて
頭の後ろに手を回されたら
もう、
蛇に睨まれたカエルみたいに
私が動けなくなるのを、辰哉くんは
よーく知ってる。

『独り占めしたいって思うのも、Aだけだよ?』

「・・・・・・。」

どちらからともなく、重ね合わせた唇。
甘いチョコレートの味がして
ちょっとだけ唇を開いたら
”ぺろり”と
辰哉くんを感じて

胸の奥が、きゅう、となる。


『お疲れのとこ悪いんだけど・・・』


唇が離れて、辰哉くんの声がしたと同時に
視界がぐらり、と動いて
背中が床に着いた。


『今から、独り占めしちゃって、いい?』


熱を帯びた表情で
辰哉くんにそんなこと言われちゃったら

私なんかもう。

全部、あげるよ。

辰哉くんだけの私に、なりたいもん。








ずっと昔の嬉しい話。***PINK→←・



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(プロフ) - NEWSnowさん» 嫉妬なくしてひーくんは語れないですもんね💛🙈💕あとは朝まで、愛し合っちゃって下さい( *´艸`)💛 (2月12日 21時) (レス) @page7 id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
NEWSnow(プロフ) - 🙈💕キャー嫉妬全開なひーくん好き😍もっと嫉妬して欲しい。その後の2人しっかりと脳内で想像しながら愛し合おうと思います😊(ノシ`>∀<)ノシ バンバン (2月12日 12時) (レス) @page4 id: 70264588ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2024年2月11日 21時

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