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『私、わかっちゃいました。』
あざとい彼女が、他の人には聞こえないような声で
ポツリとつぶやいた。
『阿部さんの、彼女さんですよね？
あの研究室の奥にいる、キレイな人。朝からずっと、彼女の事見てますもんね。』
・・・ここにもいた。
やっぱ俺って、隙だらけなんだろうか。
でも、やっぱり目で追ってしまうよ。好きな人がすぐそこにいるんだもの。
『あの人、阿部さんの指導係だったって伺いました。佐々山さんに。』
・・・・彼女にもしゃべったんだ。あの人。
賢い人だと思ってたけど、たぶん俺の想像の上を行く。
だめだ。不安過ぎる。
仕事上、こういうことは、公にしてはいけないし
隠し通さなきゃいけない。
Aさんだって、忠実にそれを守ってくれてるから
あの若い研究員の人たちにだって、あることないこと言われて・・・
ダメだ、とわかっていながらも
言わずには、いられなかった。
「・・・やっぱり、わかっちゃいます？
仕事してる彼女をこの目で見られるなんて嬉しくて
ついつい、目で追っちゃうんですよね。」
『・・・え。』
「・・・俺の方が、好きすぎて。
あんな風に野放しにしとくの心配で。本当は、閉じ込めておきたいくらい。」
『・・・・』
彼女にとっては、予想外のカミングアウトだったに違いない。
小さな口を、ぽかんと開けて
俺をじっと見ていた。
「え・・・俺、なんか変なこと言いました？」
『あ・・・いえ・・ふっ・・ふふふ・』
彼女は吹き出すのをこらえるようにして笑って
『阿部さんって、そんな感じの方だったんですね。
もっとクールで、ドライな感じなのかなーと思ってました。』
「・・・百年の恋、冷めました？」
『ひゃく・・・あはは。確かに。こんな女々しい方だとは思わなかったので
・・・冷めました。笑』
「・・・女々しい・・・か。」
『あっ・・・あの悪い意味じゃなくてっ・・・その』
「いや、いいよ。ホント女々しいんだ、俺。」
『・・・阿部さん？』
「もうちょっと気が利いて、要領よくて、頼りがいのある男だったら
不安にならなかったのかも・・・。』
「あの・・・阿部さん・・・・』
何かを言いかけた彼女は、メイク直しがあるからと呼ばれて
先に席を立った。
賢い彼女の事だから、たぶん。
もうこのことは、なかったことにしてくれそうな、気がする。
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遥(プロフ) - アキネコ。さん» ありがとうございます🩷ご期待に応えらえる様、精進します！キリンの首で(え？)待っていて下さい！ウフフ♡ (11月5日 22時) (
レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
アキネコ。(プロフ) - 連続コメント失礼します！！『次回作では、カップルがひとつ、増えるかも....？』遥様のそんなお言葉に期待してしまっています…！しょった誕生日おめでとうですね。次回作も首を長くして待ってるつもりです！！！続編でも頑張ってください！！ (11月5日 22時) (レス) @page38 id: 1ef8943118 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - アキネコ。さん» ありがとうございます！気まぐれ更新なので、気長にお付き合い頂けると嬉しいです。ちゃーんと準備してますので💛もちろん、佐久間くんも🩷( *´艸`) (11月5日 21時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
アキネコ。(プロフ) - 続・イチバンになりたいのウラ待ってます…(//> <//)佐久間担だけど、どの人も毎回楽しみにししています🩷更新ファイトです！応援してます！ (11月5日 15時) (レス) @page36 id: 1ef8943118 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 遥さん» そうだったんですね😄了解しました❗️この話の続きも楽しみにしてますね🖤 (10月18日 22時) (レス) id: 60d138fccd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥
| 作成日時：2023年10月2日 17時
