2.いつもの2人に落ちる影。 ページ2
sideA
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「A、帰るぞ。」
「うん。」
11月の初め。
恒例の大学祭も終わって、私たちは2年生の秋を迎えた。
大学の門を出ると、建物がなくなって
冷たい風が吹き抜けるのを感じる。
夏場はまだ明るかったこの時間帯も
今では薄暗い。
「.....わ....やっぱ寒いね......」
「......ん。」
勝手に秋を感じてた私に、翔は手を差し出して。
繋いだその手を、ジャケットのポケットに入れた。
その、そっけないけどさりげない優しさが嬉しくて。
未だに、ドキドキする......
「ありがと.....あったかい。」
翔は返事をしないけど
代わりに、ポケットの中の手を
ギュッと握ってくれる。
私だけが、わかる。
翔が私を想ってくれてる、合図。
「あったかいの、食いてぇな.....」
「あのー、すいません！」
ポツリとつぶやく翔の声に重なるように
背中から声がして。
足を止めて振り向くと
「ちょっと、お伺いしたいんですけど.....」
黒いジャケットの下は、大きく襟の空いたシャツ。
赤い髪に、鋭い目つきの奥はシルバーのカラコン....？
私達よりも....ちょっと年上.....？
見るからに、ガラの悪い男の人が立っていた。
......何だろ？
ちょっとだけ不安になった私は
翔との距離をキュッと詰めた。
繋いだ手を、ギュッと握った翔が
「.....何か？」
顔色ひとつ変えずに、男の人に聞き返した。
「この大学に、トザワ ユリって子、いない？」
......ユリちゃんだ。
このちょっと怖い男の人は、ユリちゃんを探してる。
....でも.....
どんな返事をしたらいいのか迷う私は
翔の顔を見上げたけど
翔は、表情ひとつ変えず。
「さぁ....ちょっとわからないですね。」
「そっか。ありがとうございます。」
ちょっと疑ってるような表情の男の人と
ろくに目も合わさず、背を向けて歩き出した。
それに導かれるようにして私も歩く。
「.....振り返るなよ。」
歩きながら、翔が小声で言うから
「うん。」
私も一言だけ返事して、駅までの道を歩いた。
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遥(プロフ) - まみ公さん» お疲れ様ー！6回！読み逃げありがとうございます！！トラブルばっかりの2人だったので、合鍵疑惑晴らしてイチャコラして欲しいですよねっ( *´艸`) (2021年12月20日 5時) (
レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
まみ公(プロフ) - 遥さん、おわったよー！６回。またまたまた、読み逃げしました←もう、確信犯！笑。ユリちゃん、勇気を出せてよかった…安田くんのおかげ！でも、なんで合鍵持ってるんだろって、私も気になるところです…がっ！さあ、これから絶対イチャコラするよね？待ってまーす！ (2021年12月19日 19時) (レス) id: b826214e69 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - さくさん» コメンテーターありがとうございました！！主役がブルンブルンにエンジンふかして待ってるので早く描いてあげなきゃ！！でもこのずっとお預け状態が楽しくなってきてる作者ですww (2021年12月19日 8時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - はい！DSHコメンテーターです！ユリちゃん、まーくん、本当によかった！！！これからはいい事言ってた翔くんの番かな！？(笑)これからもコメンテーターしていきますよお！ (2021年12月17日 22時) (レス) @page50 id: 22b2ab4ca6 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - さくさん» 落ち着け！まずは深呼吸！危うくこの作品の主人公が誰だか忘れるところだったよ！ギリセーフ！カッコいい翔ちゃん出てきて良かった。アッチの方は翔くんのシャワーが長引いているようですwww (2021年12月11日 21時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥
| 作成日時：2021年11月13日 22時
