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『ホントにキスしとけばよかった。』
その言葉に、一瞬顔を上げた私を
泉谷さんは見逃さなかった。
「.....あら?もしかして、ホントにキスしたと思ってた?」
満足気に笑う泉谷さんに
何も言い返せない私は、ずっとうつむいたまま。
「だから赤かったのね、翔くんのほっぺた。」
泉谷さんは楽しそうに笑って。
「あなたを守るために、好きでもない女とランウェイを歩いたのよ?
そんな事で、怒ることないじゃない。
翔くんがかわいそうよ。」
.....そうさせたのは、あなたでしょ?
冷たい声で言い放った泉谷さんに
腹が立ったけど
その気持ちを、言葉にすることができない。
言い返せるほどの自信がない自分が
ホントに情けなくて、涙が出そう。
「.....翔くんは、あなたのことが大事で仕方ないみたいだけど。
あなたは果たしてどうなのかしら?
まぁ、私には関係ないけど!」
そう言い放った泉谷さんは
颯爽と振り返って。
「.....じゃぁね。せいぜい頑張れば?」
そう言って。ヒールをコツコツと鳴らして
離れて行った。
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結局、何を言い返すこともできなかった。
だってそうだよ。
私と泉谷さんを比べたら、月とスッポンの差があるもの。
ランウェイを歩いた2人を見て
それはショックだったけど。
でも少しだけ“お似合い”と思ったのも事実。
私には、翔を繋ぎとめておくだけの自信がないの。
そんな私を、翔は
どう思ってるんだろう?
そんな私がそばにいることを
本当は、どう思ってるの?
いろんなモヤモヤを抱え押しつぶされそうだったけど。
「.....バイト行かなきゃ。」
深呼吸一つして。
学校を出た。
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遥(プロフ) - 翔潤Loveさん» いつもありがとうございます!空回り翔くん....愛おしいですよね(*´-`)6章まで来てしまいました.....永遠に読める小説目指して頑張りまーすヽ(´▽`)/ (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - 花菜さん» 話のスジが読者様に丸わかりの連載wwwそれだけDSHの翔くんが単純でわかりやすいって事ですかねw最近ストーリー展開がゆっくりすぎて、クドイかなと思いながら書いてたのですが“丁寧に”という評価をいただけて嬉しいです(*´-`) (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - mikkyさん» 待っていただいてありがとうございます!おかげで楽しく書き続けられてます(*´-`)大人な2人とピュアな2人....これからも見守ってくれたら嬉しいです!ピュアな2人....果たして逃げくれるのか!それとも追い越されるのか....乞うご期待ですw (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - まみ公さん» ヤキモチ焼いて暴走する翔くん...きっとこれからも登場する気がしています(*^^*)そんな事してる間に、きっとユリちゃんと相葉くんは追い越していくw6章も待ってて頂けたら嬉しいです! (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - さくさん» いとも簡単に追い越される翔くんを全速力で準備中ですw簡単に1つになっちゃったら、DSH終わっちゃう気がするので(笑)とか言ってると妄想の中の翔くんに怒られそうですね(´ー`) (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥 | 作成日時:2020年10月18日 10時