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side翔




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.....俺って、めちゃくちゃ寝たフリ上手い。



って、思ってたのに。


Aが急にキスなんかするから
たぶん今、めちゃくちゃ心拍数上がってる。



一緒にベッドに入ったはいいけど。
すげー至近距離で目が合うし
その下に目線持っていくと.....


Aの胸の谷間がめっちゃ見える......


今日に限ってそういう服着るかよ！



それでなくても
さっき後ろから抱きしめた時とか
現に今だって。


柔らかい胸が 腕とかどっかに当たって
俺がめちゃくちゃドキドキしてんの
Aは気づかないんだろうか。


もう、隠し通す自信がねぇ....ってぐらい
心臓バクバクしてんのに。



必死で寝たフリしてやってんのに
何でキスなんか。



いや、正直嬉しいけど。
めっちゃ嬉しいけど。





謝り倒して、やっと距離を縮めたこの状況で
Aに対してイヤラシイ気持ちを抱くのは
正直、ねぇな....って思うから。


Aの唇が離れても
微動だにしない。本気の寝たフリ。


そのあとAが、何をするのか
全然予想もつかなかったけど



このキスで目を開けたりしたら
歯止めがきかなくなっちまいそうだから。


体の力をダランと抜いて。
Aの次の反応を待った。



「.....翔？寝ちゃった.....？」


顔のすぐ近くで、Aが囁いてるのがわかる。
たぶん、目を開けてちょっと顔を上げれば
またキスできるくらいの距離で。




俺に起きて欲しくて言ってんのか。
それとも、ただ純粋に寝てるかどうか確かめたいのか。
よくわからなかった俺は、もっとAに近づきたい欲求に勝てずに、目を開けた。



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「.....あ。起きてた(笑)」


目を開けたらそこに、嬉しそうに笑うAの顔があって。




「.....起こされたんだ、バーカ。」



人の気も知らねぇで。
何が“起きてた”だ。
って思うと、思わずいつもの口調になって
ヤバイなって焦る。


だけどAは


「.....どうせ、バカだもん。」


なんだか可愛い声で開き直って
俺の唇に、自分のそれを近づけた。



それに吸い寄せられるようにして
Aの頭を引き寄せて
また、唇を重ねて。



チュ。と音を立てて離れてやったら
また嬉しそうに笑って。




「.....うふふ。」

って言いながら、俺の胸元に潜り込んできた。




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