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「ロケでさ....遊園地行ったの。そこに楽しそうな父ちゃんと息子がいてさ.....」
運ばれて来たビールを一口飲んで、大野くんは続けた。
「あれ....?どっかで見たことあんなって。よく考えたら、いつもお姉さんと飲んでるお兄さんだって思い出したの....」
....。
言葉が出ない。
「それ思い出したらさ、オイラめっちゃ腹立って(笑)その場でぶん殴ってやろうかと思ったんだけど...」
「.....は？」
「さすがにそんなことできなかった...んはは(笑)」
彼の笑い声に誘われて、私もちょっとだけ表情が綻びる。
「ほんと.....笑っちゃうよね(笑)バカみたい」
「バカじゃないよ」
ふにゃふにゃ話してた大野くんの声が、急に低く、鋭いものに変わる。
「バカじゃないし、笑わない。」
「な....さっき笑ってたじゃない」
「それはオイラの話デショ。お姉さんのこと笑ってたんじゃないよ」
真剣な眼差しに、全てを見抜かれるのが怖くて目を逸らした。
「言ったじゃん。オイラずっと見てたって。
お姉さん、すごく幸せそうだったもん......」
そう言って、ビールをぐいっと飲んだ横顔が、すごく綺麗だった....
この人に.....
すがりついて泣きたい......
そんな衝動に駆られた瞬間だった。
「私.....サイテーね。」
思わず出た言葉で我に返る。
カレに恋していた頃の、
ふんわりとして、でも切ない気持ちが
大野くんに対して芽生えて来そうで怖い。
「ずっと前から見てた」
きっと彼の誘い文句で、こうやって何人もの女の子をオトシテ来たに違いない。
危うく、私もその一人になるところだった。
席を立って去ろうとしたところで、大野くんに止められる。
「また.....会える？」
「ええ。もちろん」
だって、そんなに艶っぽい目をして言われたら....その言葉....
「マタアイタイ」
に変換されて聞こえてしまうの。
どうか、この恋が走り出したりしません様に。
タダノオアソビ。
そう自分に言い聞かせて、彼の前から去った。
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遥(プロフ) - タマさん» タマ様。ありがとうございます。タマ様のお言葉を励みに、次の作品も頑張って執筆したいと思います。 (2014年2月13日 18時) (
レス) id: f8eaebec01 (このIDを非表示/違反報告)
タマ(プロフ) - はじめまして。すごく面白かったです。 次も楽しみにしてます！ (2014年2月13日 16時) (レス) id: 6dde97940c (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - なぁな♪さん» なぁな♪様。コメントありがとうございます。お褒めの言葉を頂けて、嬉しい限りですT^Tホワイトデー編も頑張って書き上げたいと思っています。出来上がった時は、ぜひまた遊びにいらしてくださいね☆ (2014年2月8日 14時) (レス) id: f8eaebec01 (このIDを非表示/違反報告)
なぁな♪(プロフ) - はじめまして♪お話とっっても面白くて一気に読んじゃいました笑どのお話も嵐らしさが出ていて凄いなと思いました∩(´∀｀∩)ホワイトデー編も書いてくださるんですね！！今からとても楽しみですヽ(*´∀｀*)ﾉ (2014年2月8日 13時) (レス) id: 463a4dfe34 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - あいのん様。ステキなコメントありがとうございます(T ^ T)もう二宮さん、大好きな主人公ちゃんを繋ぎとめたくて必死です（笑）来月のホワイトデーには、さらにイケイケドンドンになって頂こうと思ってます(´･Д･)」あいのん様のコメントを励みに頑張ります。 (2014年2月3日 14時) (レス) id: f8eaebec01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥
| 作成日時：2014年1月31日 14時
