ハルランマンノ ○A○RA○SHI○ (ページ5)

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「水飲む？」

「うん。ありがと。」

帰って来るなりスウェットに着替えて、
ソファーに座ったAにペットボトルを渡す。

その隣に座った俺の気配に気づいて、ボトルをテーブルに置いた。

「......翔くん、飲まないの？」

「ん.....今日はいいかな。」

「......付き合おっか？」

「......酔っ払いが言うセリフかよ(笑)」

「だって....いつもは飲むじゃない.....」

.........。

正直、イライラしていた。

Aが楽しかったと帰ってきて、俺も嬉しかったけれど

こんなになるまで酔っ払って、

俺が齋藤に頼まなかったら、確実に誰かに持って行かれたレベルだ。

だからと言って叱るのは筋違いだと思うし、

俺も行きたかった....と拗ねるのも、男として器が小さいとか思われそうだ。

だけど、この気持ちをどう消化したらいいのかわからず

言葉が出てこない。

「......ごめんね。翔くんも行きたかったよね.....」

「......あ。いや.....」

「私ばっかり酔っ払って帰ってきて、いい気はしないよね(笑)」

「......いや、それはいいんだけどさ。」

ふと視線をそらした俺に

Aが寄りかかってくる。

「......いいんだけど？」

そう言ったAは、テーブルにあるペットボトルを見つめたまま

俺に身を預けた。

自分の思っていることが見透かされたようで、

それを誤魔化すように

Aの肩を抱いて、サラリと髪を撫でる。

するとAが、

ポツリとつぶやいた。

「......いいんだけど、何？」

「......いや、別に(笑)」

「......ウソつき。」

「......。」

「翔くんはね....

何か言いたいことがあると～

そうやって手で唇を触って

そっぽを向くの。」

「......っ。」

「ふふ(笑).....正解‼︎......でしょ？」

酔っ払ってトロンとしてるくせに、

的を得たとばかりに楽しげに話すAを

そのままソファーに押し倒した。

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