ハルランマンノ ○A○RA○SHI○ (ページ26)

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「......食ったらさ、買い物行きたいんだけど。」

「うん。行ってらっしゃい。」

「お前、バカじゃねーの？」

「......？」

言ってる意味がわからないというような態度で俺を見たA。

「お前も一緒に行くんだよ。」

「......行っていいの？」

「......俺、お前に会いに来たんだけど？」

嬉しそうな表情を見せたAが

一瞬にして不安な表情になる。

「......見つかったりしたら、大変だよ？」

「......大丈夫だろ(笑)

少なくとも日本よりは堂々と手ぇつないで歩けるぜ。」

「......そっか。」

二人して片づけをしてアパートを出ると、

階段の踊り場で声をかけられた。

『Hi....!!』

俺から少し離れるように歩いて

流暢な英語で返したAの先には

若い男が立っていた。

そのつぶらな瞳の奥は青くて、眩しいくらいの金髪。

爽やかな笑顔は、なんとなく翔くんに似ているような.....

近づいたその男が、Aの頬に軽くキスをする。

ここはアメリカとわかっていても、こういう場面を見るのは腹が立つ。

二人は笑い合って話をしていたが、やがて男の方が俺の存在に気づいた。

『Who's he?』

Aは一瞬だけ俺の方を見て、男に向き直った。

「......My brother.....」

やっぱり、

そう言うしかねぇよな(笑)

『Oh‼︎....brother‼︎』

Aの元から離れたと思ったら

男はつかつかとやってきて、突然俺に抱きついてきた。

「......おい.....」

離れた男は一瞬Aの方を見てから

口角を少しだけあげて俺に耳打ちをした。

『You're staring.....(笑)』

「............」

......こいつ、俺を挑発してやがる。

『She's so cute.....』

言葉とは裏腹に、射るような目で俺を見た男は

俺の出方を待っているようだった。

「......I also think so．」

苛立っているのがばれないように、キャップのしたから睨みつけて言葉を返すと

男は鼻で笑って俺の横を通り過ぎて

Aの部屋の隣のドアを開けて入って行った。

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