ハルランマンノ ○A○RA○SHI○ (ページ21)

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マンションについて、

自分ちなのに入るのに戸惑ったのは

Aちゃんがいなかったらどうしようって思ってたから。

あの後、佐藤くんが追いかけて行って

当然二人きりで話をしたに違いないから

「この後メシでも....」

なんて流れになってたら最悪だと思いながら

玄関にキーを差し込む。

開けたとたんに、Aちゃんのブーツがあって、

ホッと胸を撫で下ろす。

「まーくん....?おかえりなさい。」

リビングから顔を出したAちゃんが

恥ずかしそうに笑ったのを見て

やっぱ変な心配し過ぎたな(笑)

って思った。

「.....ごはん、準備するね。」

って、Aちゃんがキッチンにいる間に

シャワー浴びて着替えた俺は

リビングのテーブルに置いてあるモノに気づく。

「......これ....。」

「......あ。

帰りにADさんに頂いて......」

佐藤くんの名刺？

裏には、ケータイの番号が書いてあった。

........やっぱり。

人を好きになるのは自由なんだけどさ

自分の彼女にこういう事されると

チョー腹立つね。

ついでに、

ちゃっかりもらってきちゃうAちゃんにも腹が立って

「......食事にでも誘われた？」

「......あ、うん.....でも....!!」

Aちゃんが慌ててこっちに向かってきた。

「......行くの？」

「......え？」

「......だから食事。」

「......あ、まだ返事してなくて....

だから番号をって....」

しどろもどろ話するAちゃんが

取り繕ってるみたいに見えて

ますます腹が立つ。

「......俺が頑張って仕事してるときにさ

Aちゃんは他の男と楽しくおしゃべりしてたんだ。」

「......違うよっ‼︎

私....ただ、どうやってお断りしたらいいか.....」

「......んなもん、結構ですって一言言えばいいだけだろ!？」

「......っ.....。」

つい大声を出してしまってから

しまった。と思った。
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