ハルランマンノ ○A○RA○SHI○ (ページ14)

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「おかえり。」

「いいって言ったのに。

髪濡れてるじゃん....風邪ひいちゃう」

助手席に乗り込んだAが

心配そうに俺の髪を撫でた。

話があるって言われて

心当たりがない俺は不安しかなくて

いても立ってもいられなかった。

あんな電話を聞いて

あんな夢を見た後

Aと一週間も会えなくて

頭に浮かぶのは

「別れ話」しかなくて。

今まで過ごした時間は

恋人同士って思ってたのは俺だけで

幼馴染の延長でしかなかったのかも

なんて事まで考えてしまう。

そうでなければ

何の話なのか.....

考えてみても検討もつかなくて

結局それから一言も話さないまま

マンションまで帰ってきた。

「私もお風呂.....入っちゃおうかな。」

荷物を置いたAが、バスルームへ向かうのを引き止める。

「.....話って、なに？」

Aを後ろから抱きしめて、うなじに顔を埋める。

「.....あ。

お風呂、入ってからじゃダメかな(笑)？」

「.....ダメ。」

Aの手が、抱きしめた俺の手にかかって

解かれるんじゃないかと不安になって

よりきつく抱きしめる。

「.....でも、ゆっくりしたいじゃない。

久々に会えたんだし。」

Aにそう言われて、

きっと悪い話ではないなと思ったけれど

やっぱりAの口から聞かないと安心出来なくて

「.....じゃ、俺も入る。」

「.....(笑)」

半ば強引にAを風呂場まで連れてった。

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