66 ページ35
円堂Side
松風の顔色が急変したのはほんの一瞬の出来事だった。ふと見ると松風は大量に冷や汗をかいて、その顔は何かにおびえているように青ざめていた。
「おい、松風！大丈夫か！？」
慌てて声をかけると、また松風の表情が変わった。
さっきまでの青ざめた顔はどこへやら、余裕のある笑みすら浮かべてこちらを見据える松風の額に残った冷や汗が、いやに光って見えた。
「やあ、久し振りだね＿＿＿＿＿＿円堂くん」
その声は間違いなく松風。けど、こいつじゃない。
それはこの場にいる全員が感じているようで。
「誰だ？」
「あー、やっぱり覚えてない？まーしょうがないよね、十年前に一度会ったきりなんだから」
「十年前……？」
風丸が誰にともなく尋ねた。
「そ、でも中には初めましての人もいるみたいだから自己紹介しとくね。僕の名前はノア」
ノア。
その名前には確かに聞き覚えがあった。エイリア学園のダイヤモンドダストとの試合の時にAを攫った……ということはまさか……！
「Aは！Aはそこにいるのか！？」
今の一言で場の空気がピンと張りつめたのが分かった。その中でただ一人笑みを浮かべる松風＿＿＿＿＿＿否、ノア。
「いるよ」
！！！
やっぱりか。
「今どこにいる！Aは無事なのか？！」
「まあまあ、そんなに焦らずにさあ、僕の話を聞いてみない？」
「けっ、聞いて何の得になるっていうんだ」
「そう言う邪険な態度はよくないよ、不動くん。僕は別に喧嘩を売りに来たんじゃない」
じゃあ、何の目的で？
こちらの考えを見透かしたように一瞬こちらを向いて、ノアは言いはなった。
「僕と、取引をしよう？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 54人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽんず。(プロフ) - 美優莉さん» お久しぶりです！こちらも先程終業式が終わりました。更新頑張ります！少し早いですが良いお年を！ (2015年12月24日 10時) (
レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
美優莉 - もう冬休みですね〜....あと、お久しぶりです！また、更新頑張ってください！ (2015年12月24日 8時) (レス) id: 2714492d95 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず。(プロフ) - amariさん» 一気読み！ありがとうございます。更新が不定期のくせにコメントにはちゃっかり返信するような不束者ですがこれからも頑張りますので宜しくお願いします！ (2015年11月17日 19時) (レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
amari - 一気読みしちゃいました！ｗ とても面白くて！更新頑張って下さい！ (2015年11月17日 12時) (レス) id: 23a7e35495 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず。(プロフ) - 美優莉さん» いえいえ！こちらこそ、わざわざ質問して下さってありがとうこざいました。最近更新が出来ず申し訳ない限りですが、まとまった時間がとれ次第更新します。コメントありがとうこざいました！ (2015年11月11日 6時) (レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽんず。 | 作者ホームページ：http://ww.inago.@
作成日時：2015年11月4日 21時
