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貴女Side
《ねーねーAー》
(なに、さっきから。うるさい)
脳裏に響く、私だけが聞くことの出来る声の主。
十年前、死ぬ運命にあった私を連れ去り、もう一度《共に》生き直すチャンスを与えてくれた、私にとってはかけがえのない人。
そう、彼の名前はノア。
《何であの子には優しいのに僕には優しくしてくれないのー？》
(妬いてくれたのか？ありがたい限りだな。それと、《あの子》じゃなくて篤志だ。いい加減覚えてあげろ)
“やだ。負けたみたいじゃん”と言うノアとは、決して恋仲ではない。
ここ十年の間にそういう関係になったこともあったが、今はそういうのを超越した所に腰を落ち着けている。
とは言ってもやはり、今のノアのように私も妬くことがあるが。
ノアとは身体を共有している。つまり、彼の意志でこの身体を動かすことも出来るわけだ。
彼の意志で身体を動かしているときに、《彼に》恋心をよせる人もいる。
まあ、そんなこんなで店でウエイターやらレジやらを担当していると、見慣れない弁当箱が目に留まった。
「ん、これ……？」
「あらまあ、それ篤志のだわ！忘れて行っちゃったのね」
「お母さん……」
後ろから突如として現れた南沢母。
因みにここで住み込みで働くとき、彼女には“私とお父さんのことはパパママって呼んでくれてもいいのよっ”と言われたのだが、何だか恥ずかしいのでお父さん、お母さんと呼んでいる。
「多分今からだったらお昼に間に合うから、お願いだけどAちゃん、届けてきてくれない？」
断る理由もなかった私は、そのお使いを引き受けた。
「じゃあ、気をつけてねー」
報酬として貰った焼きたてのクッキーとお弁当を手に、見送られながら笑みがこぼれた。
《楽しそうだね》
(まあな。クッキーは後で食べようかな……)
《ところでさ、学校までの道、分かるの？》
……。
沈黙で答えると、ノアははぁ、とため息をはいた。
《全く……ほら、バトンタッチ》
言われたとおりに身体の支配権をノアに渡して、意志だけになる。
この時ノアと他愛もない会話を続けている私は、いや、ノアさえも、目の前に迫っていたトラブルについて、微塵も想像していなかった＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
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ぽんず。(プロフ) - 美優莉さん» 少しでもお役に立てれば幸いです。これからも頑張ります！ (2015年11月4日 20時) (
レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
美優莉 - 教えてくれてありがとうございます。これからも頑張ってください!! (2015年11月4日 19時) (レス) id: 2714492d95 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず。(プロフ) - 東堂 悠莉さん» ど、どうされたんですか！？ (2015年10月30日 21時) (レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず。(プロフ) - 美優莉さん» コメントありがとうございます！そして、すごいグッドタイミングな質問です(笑)もうすぐ彼らについて書いていく予定なので、是非ともそちらで答えを確かめていただければと思います。もうしばらく、お待ち下さい！ (2015年10月30日 21時) (レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
東堂 悠莉 - ぽんず。さん» や、やっと見つけた……ﾊﾞﾀｯ (2015年10月30日 19時) (レス) id: 8b0cd85cc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんず。 | 作者ホームページ：http://ww.inago.@
作成日時：2015年9月4日 21時
