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円堂Side
《予想していたかのようにしか見えない》
鬼道の一言に、誰かがゴクリと唾を飲んだ。
鬼道は今にも獲物をしとめる蛇のように、ちろりと舌を覗かせ唇をなめた。
「俺からは以上だ。勿論、これだけであいつが俺たちの知るAだと断定するのは押し付けがましいが、可能性は十分にあると言えるだろう」
抜け目のない彼の考察に真っ先に声を荒げたのは、やはりヒロト達だった。
「……でも、おかしくない？十年間も行方を眩ませてたのに今になってまた帰ってきて、何がしたいって言うのさ？」
「俺もヒロトの意見に賛成するよ。Aちゃんと偶然同じ名前だっただけなんじゃないの？」
「大体、容姿が変わりすぎてる。仮にあいつがAだったとしてもこのバカ兄貴にそっくりだったAが、面影一つ残しちゃいねえよ。おかしいと思わねえのか？」
口々に反論するお日さま園組。南雲に腕を捕まれた涼野は、うつむいたまま話そうとしない。
「涼野は何かあるのか？」
風丸に問われ、そこで初めて気づいたように涼野は南雲の手を振り払った。
「……何も、ない」
その時わずかに顔を上げた涼野の苦しげな顔が。
わずかに掠れたその声が聞こえたとき、俺は一人、どこかで何かがすとんと落ちる音を聞いた。
きっとこう言うのを、腑に落ちると言うんだと。
「ヒロト達は……」
気付けば口を開いていた。いきなり話し出した俺を凝視する皆を見て、無意識のうちに“何でもない”と答える選択肢がつくられ、また無意識のうちに消された。
「ヒロト達は、恐れている。彼女がAであることを」
底冷えした空気が頬をなでた。
ヒロト達は隠し事がばれた子供の目をしている。
「もしAだったら、あいつは自分達のところには戻ってこなかったことになる。それが裏切られたように感じるから、待っていた十年を無駄にされる様な気がするから、認めたくない」
まるで原稿を用意されているような錯覚に陥る。ヒロト達はその鮮やかな目をいっそう大きく見開いて、やがて諦めたようにぽつりと呟いた。
「そんなの、円堂君の憶測にすぎない」
それは、否定という名の、肯定宣言。
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ぽんず。(プロフ) - 美優莉さん» 少しでもお役に立てれば幸いです。これからも頑張ります！ (2015年11月4日 20時) (
レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
美優莉 - 教えてくれてありがとうございます。これからも頑張ってください!! (2015年11月4日 19時) (レス) id: 2714492d95 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず。(プロフ) - 東堂 悠莉さん» ど、どうされたんですか！？ (2015年10月30日 21時) (レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず。(プロフ) - 美優莉さん» コメントありがとうございます！そして、すごいグッドタイミングな質問です(笑)もうすぐ彼らについて書いていく予定なので、是非ともそちらで答えを確かめていただければと思います。もうしばらく、お待ち下さい！ (2015年10月30日 21時) (レス) id: 78ac36b467 (このIDを非表示/違反報告)
東堂 悠莉 - ぽんず。さん» や、やっと見つけた……ﾊﾞﾀｯ (2015年10月30日 19時) (レス) id: 8b0cd85cc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんず。 | 作者ホームページ：http://ww.inago.@
作成日時：2015年9月4日 21時
