「文スト」俺には貴方さえいれば…「男主」「中/原/中/也」

またきっと明日がくる.18 ページ18

　
　
　
視点:中原中也



「……はら…ん……なかはらさん…………」



ゆさゆさと…体を揺さぶられて俺の意識が段々と浮上していく…
誰かに名前を呼ばれてる……



「なかはらさん…そろそろ起きて下さい…」



「………ぅ………A……?」



「朝ごはん作りました。
早く食べてお風呂入って下さい。」



視界が鮮明になってくると、後ろで髪を括ったAの顔が見えた。
なんか…



「お前…嫁みてェだな……」



………ん?

……暫くの沈黙…
俺は、はっきりとしてきた意識でさっきの自分の言葉を頭で繰り返した…



「……………なかはらさん。寝惚けてますね。
もう夢は終わったので起きて下さい。」



「え、ちょ、ま……いや、A、さっきのは…」



「寝惚けてたんスよね?
早くご飯食べましょう?」



何でAはそんな冷静に…
つか、何恥ずかしい事言ってんだよ俺!!



「つか、朝飯って……」



「食材…その、勝手に使い…ました…
すいません…」



「それは、いいけどよ…」



コイツ、普通に料理できんのか…
と、リビングに行くと、二人分の朝飯が用意されていた…



「昔、定食屋のバイトしてたんで、覚えました
大分昔なんで…上手く出来てるか不安ですけど…」



「上手いぞ。」



「席着くの早いですね。」



そんなにお腹入ってたんですか?
そう言ってからいただきますと、自分の分を食べ始めるA…




「あー、そうだ…明明後日…休みだしお前の服買いに行くか。」



「………!」



「髪も切りに行こうぜ。」



「あ、あの…ありがとうござい…ます!」



少し下を向いて、朝ごはんの続きを食べるA…
もしかして…



「照れてるか?」



「う、嬉しいだけですっ!」



　




　





　






　




耳を真っ赤にしながらAはそう言った。

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