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またきっと明日がくる.11 ページ11

 
 
 
「あの…お嬢……
流石にそろそろAから離れてもらえませんか…?」



「イヤ!」



あれから数分……
涙を垂れ流しにしている中年男性に見つめられながら俺は泣きそうなくらいにお嬢さんの相手をしていた…



「Aくん……しばらくエリスちゃんは頼んだよ…
私は森鴎外…よろしくね…」



「泣きながら自己紹介されても……」



とりあえず、中年男性の名前は森鴎外さんらしい…
森さんが苗字かな…



「それで…中原くん。
Aくんを何でここに連れてきたのかな?」




「はっ…恐れ多いのですが…
Aを俺が仕事の間、ここで面倒を見てもらえないかと…」




「何故?」




「自宅に留守番させておくと…万が一、襲撃された時に…
俺は何も出来ないので……」



「うーん、確かにね。
それに、もしかしたら……いや、まぁ……
いいよ」



軽いな。森さん。
そんな簡単にいいのか。



「エリスちゃんもAくんを気に入ったみたいだしね。
事情はわかったし、中原くんは仕事に戻るといい。」



森さんにそう言われると、俺はなかはらさんに頭を撫でられた…




「失礼と迷惑…出来るだけないようにな…」




「はいっ!」




預けられて離れるのは寂しいけど…
我慢しなきゃ……



「それでは、失礼しました。」



パタンと扉が閉まってなかはらさんの姿が、見えなくなった…



「これからよろしくね。Aくん。」



「よろしくお願いします…」



「いやー、それにしても中原くんがこんなことをするとは…」



笑いながら俺を見つめてくる森さん…
俺が聞き返せばまた楽しそうに笑っていった…
後ろではエリスさんが何やら俺の髪を触っていた…



「君は中原くんがここでどんな事をしてるか…
知ってる?」



「…………具体的にはあまり…
危険なのは…何となくわかります…」



「そうだね、とっても危険な仕事だ。
それ故に、いつ命を狙われるか分からない。
家に君を置いて行かないのもそのせいだ。」



「はぁ………」



それで、何が言いたいんですか?
遠回しな言い方に少し眉を潜めて聞けば、森さんはまた楽しそうに笑った…




「君は十二分にも…彼の弱点となり得るんだよ。」




「………………」





 






 





 




…俺がなかはらさんの弱点?

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アミ - 更新頑張って下さい! (2020年3月27日 16時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
マッキー(プロフ) - 更新頑張ってください! (2018年12月23日 23時) (レス) id: 0346650c4f (このIDを非表示/違反報告)
月夜 黒輝(プロフ) - すごく難しい気が...。でも凄くい話ですね!続きが気になります!更新出来れば再開してください。お願いします。 (2018年12月15日 7時) (レス) id: 9616d08dd2 (このIDを非表示/違反報告)
魔夜美(プロフ) - 更新がんばってください (2017年5月3日 16時) (レス) id: a15b068210 (このIDを非表示/違反報告)
白蜜 - とても面白いです!! 続きが凄く気になります! (2017年2月13日 7時) (レス) id: 6cc179f9dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いないな | 作成日時:2016年6月23日 18時

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