21「信憑性」 ページ21
「・・・・・・・」
ポツポツと静かな船内を歩く二人。
そのうち、Aが沈黙に耐えかねてまた喋りだした。
「なー。どこ行くんだってー。」
ロー「俺の部屋だ」
「はぁー？」
ロー「その後は・・・・まぁ、入ってから話す。」
「え、ちょっ・・・・・・」
そう言って立ち止まったロー。
鍵をかけていたらしく、ガチャリと音がしてから、扉が開かれた。
ロー「入れ。」
「え・・・・・・」
(えーー・・・・・・・)
心の中で文句を言いながら、従うしかないAは大人しくローの部屋に入った。
「おー！本だらけ！！」
ローの部屋を見渡すA。
その目線に写るのは本ばかり。
ロー「・・・・・・椅子・・・・・
あぁ、コレに座れ。」
「すごいなっ！！
こんなに本があるなんて！！
全部医療関係のか！？」
ロー「・・・・・座れ。」
本に対するAのはしゃぎように、呆れるロー。
その間もAは部屋に積まれた本を眺める。
ロー「・・・・・・す・わ・れ？」
「はい・・・・」
ローの冷たい圧力に大人しく座ったA。
しかし、その手にはちゃっかり、一冊の本が握られていた。
ロー「それは置いてこい。」
「そんな、捨て犬を元に戻してこいみたいな・・・・・((ロー「あ？」スミマセン。」
素直に本を戻しに行くA。
「んで、何。」
椅子に座り直してローに問うA。
顔だけはまだ本を見ている。
ロー「・・・・はぁ。
お前、どこの海出身だ。」
「は？」
突然、出身を聞かれて思わず、ローをみたA。
勿論、意味がわかっていない顔をしている。
「ここの世界の人間は海から産まれるんですカ？」ロー「バカか。」
一瞬で否定されて、Aはしゅんとなる。
そりゃそうだ。
ロー「出身した所を聞いてるんだ。」
「・・・・・それについては、まず俺、この世界の住人じゃねぇよ。」
ロー「は？」
「・・・・何だよ。その顔。
俺は精神病者でも、厨二病でもねぇぞっ！」
Aの顔をまるで病人のを見る様な目で見るロー。
しかし、これは紛れもない事実なのだ。
ロー「だとしたら、お前は何処から来たんだ。」
「そりゃ、別の世界。」
ロー「・・・・・・」
真剣な顔でケロリと答えるA。
アナタは信じてくれますか？
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ウルフ・ローガ - 面白いですね！更新頑張ってくださいね！ (2020年3月29日 7時) (
レス) id: 0f23ffd4a7 (このIDを非表示/違反報告)
犬神大将(プロフ) - 本当に面白い！ (2016年1月26日 7時) (レス) id: 2bf1dc3e89 (このIDを非表示/違反報告)
四つ葉猫(プロフ) - この小説面白かったです！更新頑張ってください！！！応援しています！ (2015年11月18日 19時) (レス) id: ef1bf9732c (このIDを非表示/違反報告)
魅魎(プロフ) - 俺の目の前にローがいたら、神谷さんボイスうｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵってなるわー (2015年10月19日 6時) (レス) id: c8c040bcf9 (このIDを非表示/違反報告)
麻 - 面白いです!頑張ってください！ (2015年9月17日 21時) (レス) id: 98d6e078d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マギいのち | 作成日時：2015年8月26日 13時
