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7話 ページ8

約半年が過ぎた。
私は、かの有名なアレキウス家の一員として言葉遣い、立ち振る舞い、
一般常識はもちろんのこと、商学、数学、語学等々。
さらに、女子だからということで、料理、裁縫、音楽はやらされている。
あと、マゴイ操作もやっている。ただし、これは自主的にやっているが。
こっちに来る前に、勉強は親の英才教育のおかげか、できていたから、
学問に関しては問題ないが・・・。貴族としての行動には、まだ慣れていない。


シェヘラザード様にお会いした後、私はある男女に会った。
二人とも私の教育係に雇われたそうだ。
男性は学問を、女性は貴族として身に着けるべきものすべて、
といったことを教えてくれるらしい。
今までから、考えるとだいぶ優遇されている。
なぜ、あのお方は私にここまでの環境を整えてくださったのだろう。
『失敗作』のはずなのだが。

私が、あの時のことを思い出していると、
冷淡な声が聞こえてきた。
「なぜ、あなたは今間抜けな顔をしているのです?
今は裁縫の時間です。手を動かすことに集中なさい。」
はっ・・・とすると、刺繍があまり進んでいない上に、汚い。
これは、やり直しにされるのかな。
と不安になりながらも、作業を進めることにした。


続く

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作者名:アスカ | 作成日時:2017年8月15日 23時

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