5話 ページ6
扉の向こうには、美少女が座っている。
いや、もう一人いるのか。
彼は、強烈な赤い髪、がっしりとした身体、腰には剣をさしてある。
護衛の人か?
「彼は、ムー。今は、付き添いとしているだけよ。」
ちょっと、彼をじっと見すぎていたようだ。
視線に気づいて、彼女が紹介した。
「ムー・アレキウスと申します。
普段は、ファナリス兵団団長を務めております。」
彼は、なぜか私に対して、腰が低い。
ここでの生活で、これほどまでに丁寧に挨拶をされたのは初めてだ。
「・・・初めまして。」
戸惑いすぎて、そっけなく返事をしてしまった。
さりげなく、相手の様子を伺う。
あまり、変な顔されてはいない・・・かな?
まあ、今は、彼女の方に用があったはずだ。
私は、彼女の方へと向き直す。
話始める合図と受けとったらしい。
まず、自己紹介をし始めた。
「私は、シェヘラザード。この国の最高司祭です。」
初めて会った美少女が、最高司祭だった。
この部屋に入ってきた時から覚悟していたが、
やはり、衝撃的だった。
少女が、かなりの役職持ちということとか、
世の中、自分の常識が通じないこともあるんだろうと感じた。
続く
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作者名:アスカ | 作成日時:2017年8月15日 23時