【マギ】私は失敗作 (ページ19)

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18話ページ19

暖かい日差しが入ってくる私のベストスポット。
彼が誘ってくれたのはいいが、選んでくれた場所が個人的に少々不満だったので、
理由をこじつけて、ここにこれた。
来たばかりの彼よりも私の方が王宮には少し詳しい。
それは、当然のことなのだからそんな微妙な顔をしないでほしい。
ところで、どうやって会話を切り出すか・・・。
というより、誘ったのはあなたの方なのだから、
この何とも言えない空気をなくしてほしい。

「静かな場所ですね。」
やっと外の音しか聞こえなかった空間に、
彼の声が聞こえた。
「ええ。あまり人が訪れないため静かなところです。」

「アレキウス殿は、俺と同じ留学生ですよね。
ここでの生活は長いのでしょう？いつもこの場所に？」

どうやら、意外と友好的だった。
しかし、彼の笑顔は違和感があるような気がする。
「いいえ。ここにはたまにしか訪れることはありません。
いつもは図書館へ足を運ぶことが多いです。」
微笑みを返す。

「そうなんですか。この留学の目的などはあるのでしょうか。」
彼の顔が少し真剣になっている。
私は、笑顔で返事をする。
「はい。自身の知識を広げることです。
この国には、様々な知識人もおり彼らと交流を深めることもできます。」

「それは素晴らしいですね。俺もあなたのような聡明な方に会えて、
幸運に思います。」
あれ？なんか会話の流れがおかしいぞ。
「ぜひ、俺にあなたの力を貸して頂きたい。」
そう言って、彼は礼をする。
いったいどういうことだろう？

続く