敵向きの個性【爆豪勝己】 (ページ46)

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44話ページ46

その１週間後、個性が出た

「もう……嫌だよ…」

｢こんな個性

無い方がいいよ…｣

私はいやいや幼稚園へ行った

「おはよう！Aちゃん！」

「…おはよう」

そこへ爆豪君がやってきた

「どうしたんだ？元気ねーぞ」

「ううん…何でも…」

そう言いかけた所で爆豪君に言われた言葉を思い出した

個性が出たらぜってー教えろよ！

……２人だけには言っておくか

「実は…」

「個性出たの!?」

「マジかよ！」

「ちょ、声でかい…」

「なになに！｣

「誰が個性出たの!?」

ぞろぞろと人が集まってきた

「A！どんな個性だ？」

爆豪君にそう言われ

「うっ…、」

みんながこっちをまじまじと見ている

これは…言わないといけない状況だ…

「治癒…と、」

「と？」

「身代わり…と、｣

「と？」

「命令…」

「えぇぇ！個性3つもあるの！」

「すごい！」

みんなとてもびっくりしている

「でもさぁ…」

人混みの中からかき分けるようにして前に出てきた子が言った

「とっても敵向きの個性だよね！」

その子はとても笑顔で言った

え？この子私の通ってた幼稚園にいた子じゃないよね??

そう、その子は私に初めて「敵向きの個性」と言った子にそっくりだった

「勿体無いな～「治癒」の個性があるのに「敵向きの個性」が２つもあるなんて!!｣

うん、言った言葉、全く同じだ

「命令って怖い…」

「もう関わらないでおこう…」

「そうだね」

さっきの態度とは打って変わってみんな私から離れた

でも何故か、爆豪君と緑谷君だけはそんな事言わなかった

しかも、

「み、みんな酷いよ…！」

「次それ言ったらぶっ殺すからな!!」

私の味方をしてくれた

「ありがとう…」

「当たり前だよ

だってそれが｣

「「ヒーローなんだから！」」

２人の声が重なった

「あ？」

「え？」

２人はしばらく固まっていたけどすぐに

「すげー！今聞いたか！」

「か、重なったよ！」

そういう２人はすごく笑顔で、

つられて私も笑顔になった

でも

だんだんと歯車が、狂い始める