本能の牙【M.Yosinori】 (ページ14)

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どんな君でも。ページ14

大晴 side

え、名前急に泣き出して。
どうしよ、恭平やなかったんがあかんかったんかな…
俺なんかややっぱ頼りないんかな…

「どないしたん？恭平呼ぶか？」

名前「ぅ…ちゃうねん……大晴に……嫌われたくないねん……」

「ほんま、なんかあったんか？俺は絶対名前のこと嫌いにならんって！」

名前「ほんまぁ……？」

「おん、」

名前「私が……吸血鬼でも嫌いにならへん？」

吸血鬼。そんなん名前やったらなんも気にならへん。
それより吸血鬼なんを隠されとったんが嫌やと俺は思うた。

「絶対ならへん。
けど、なんでずっと教えてくれへんかったん？」

名前「嫌われると思うてん……」

「俺以外の人達は知っとんの？」

名前「知ってない人もおるよ？正門さんにも言うてへん…」

「まぁ、2人仲あんま良くないかんな…」

名前「ちゃうねん………､」

「なにが？」

名前「正門さんが好きやから……正門さん見たら噛みつきたくなってまうん……やから…傷付けたくないから…………避けとるんや…」

まっさんが好き……？

なんやねん、それ。
まっさんには勝機があると思っとったんはやっぱ違っとんたんか…。

名前「けどな……今な、大晴みとると噛みつきたくて仕方ないねん……
大晴が欲しいって思うてしまう……」

「えっ……。」

名前「正門さんも好きやけど……大晴も好きになっちゃったみたいで……
自分クズや……どうしたらええか分からへん……」

それは。
こっちが都合のええように捉えても文句は言わせんよ？
ほんま、これやから。