本能の牙【M.Yosinori】 (ページ2)

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吸血鬼の性ページ2

日差しが眩しい……。

そう思う昼下がりそろそろ､春がやって来ます。

私は今年の2月に19歳になりました。

あと1年で20歳。

腹違いの弟､というか双子のような存在の恭平は

恭平「やっば、あと少しでもう20歳やん。酒飲めちゃうし、まじ卍やん」

なんて心を躍らせている。
だが、私は違う。

普通の人間じゃない。

恭平「あ、ちゃんと今週分の血飲んだ？」

「うん。」

恭平「よかったー、倒れられたら困るからさ」

「倒れるわけにはいかないからね、
ちゃんと摂ったよ。」

恭平「なら、そろそろ行こう」

そう言って稽古場へ向かう。

私は

血液を摂取しないと生きていけない

吸血鬼だ。

吸血鬼は20歳になると今までの支給されていた血液じゃ健康状態を保てなくなる。
なので､20歳を迎えると
ちゃんと生身の人間から吸血しなくてはいけない。

だからといって許可なしに吸血すれば犯罪になるし､
相性の合わない相手の血液だと
1週間ほど頭痛や腹痛などに襲われてしまう。

しかも20歳になるにつれて
理性を保ちずらくなってくる。
それには個人差があるらしく､
特定の人物を見ると噛みたくなる者や
なにも変化が無い者。

私は後者…になりたかった。
が、私は前者。

だから彼には申し訳ないくらい
きっと私は酷い態度を取っている。

彼を傷つけるくらいなら

自分が傷ついたがマシだ。

いっそのこと嫌ってくれと願う日々。

だが彼は……