ぜんとたなん。 ページ3
「聞いておくれマシュ」
「はい、なんですか?」
わざわざマシュをマイルームに呼び出したのには理由がある。
カルデアの未来に関わる重大な問題があるからだ。
「うちのカルデアって人材が全く足りないんだよね...」
＿そう、人材不足である。
原因はただ一つ、私が召喚をあまりしないからだ。
「なら、召喚するのが一番手っ取り早いのではないでしょうか...?」
「爆死を恐れて回す気が起きない」
「回さなければ出るものも出ませんよ」
「辛辣ゥ!!」
マシュの言う通りでもある。
せめてフレポ召喚でも引いておけば人材はどうにかなるはず。
「あとまともに料理できる人がいない」
「そればっかりは...どうしようもないですよね」
「ベディがいるけどどうせサバイバルクッキングじゃん?」
「そ、それはもう思い出させないでください!!」
ああ、マシュは若干トラウマなんだっけか。
まずくはないけど絶対食べ物じゃないでしょアレ。
そのせいでちょっと食べ物に恐怖を抱きつつある。
「あれだなぁ、この先大丈夫なのかなぁ...」
「大丈夫ですよ。先輩(が口を開かない)ならどうにかなります!」
「ちょっと他意が見られたけどありがとう!!」
マシュが可愛い後輩から別の何かになってきている気がする...
そっかマシュも疲れてるんだな!!
「私の中の先輩像もだんだん大変なことになってきましたよ」
「えっまじ?」
「褒めてませんからね?」
「いやそうは思わないよポジティブの塊か私は!!」
「サーヴァントの皆さんだけでは先輩へのツッコミが間に合わないと思いまして」
マシュのツッコミ鋭さを増してない??
研磨でもしたの??
「今まで言ったことは全て事実ですから、気を落とさないでください。」
「逆に聞くけど気を落とさずしてどうしろと!?」
私そんなに末期の人間に見えるかなぁ!?
こんなにも健全な一般美少女だっていうのに...
これ以上は亜空間から石を投げつけられそうだからやめておこう。
「でもいざとなればマシュがいるし大丈夫でしょ」
「えっ?」
「え?」
マシュは口に手を当てたまま黙り込んでしまった。
私何かまずいこと言いました...??
「いえ、先輩の口からそんな言葉が出るとは思ってもみなくて。」
「私今しれっとディスられた?」
「その...意外と照れ、ますね...」
「は?愛してる」
「えっ何言ってるんですか」
「急に辛辣になるのやめよう?」
まだ(主に私の)欠点は多いけど、マシュがいればなんとかなるかな。
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作者名：悉雲 | 作成日時：2019年6月20日 17時
