誘拐されました3【第三体育館組】

百十三話 ページ28

黒尾「おい、迷子になるなよ」


「子供扱いすんな」


月島「え？僕らから見ればまだまだ子供だけど？」


「あーそうですねー」


赤葦「ていうか黒尾さん。俺らが迷子になってませんか…？」


黒尾「気にしたら敗けだ！！！」


月島「ホント年上のくせして使えない」


「同感」


黒尾「黒尾さん泣いてもいい？」


…え、今どこにいるかって？


東京に帰ってきました。


だがしかし、空港広すぎて迷子です…。


「うあぁぁ！ここどこだよぉおおおお！！」


赤葦「A落ち着いて…深呼吸」


黒尾「ヒッヒッフーヒッヒッフー」


月島「黒尾さんは何を産もうとしてるんですか」


「て、ていうか日向達なんでいないの！？迎えに来てくれるんだよね！？」


赤葦「うん。でも人多いから大変だよ」


黒尾「あー。なんなら電車でもっと遊びてぇ…」


「車内で修学旅行気分のあなた達を黙ってみてた、こっちの身にもなれ」


ホントに疲れた…。うるさくてまともに寝れなかったし、我慢して寝ようとしても鉄朗がマッキーペンで顔に書こうとしてくるし…。


「もうやんなっちゃう…」


？「ん？あれ？A！？ねぇAだよね！！？」


思いっきり後ろから抱きつかれた。


みんなの目線が声の主に集まる。


だが私はうつむいて、目を合わせなかった。


…。


この声、絶対どっかで聞いた。


今、一番会いたくない人…。


菅原「俺ずっといないから心配したんだぞ？！！」


私はゆっくりと顔をあげて、目をあわせた。


「…ひさ…しぶり……スガさん…」

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