私を見てほしい。【番外編】

黒い外套2 ページ36

めぐみside
　
医務室

　
「すいません、中也さん。お手数をおかけして...。」

中也「別にどうってことねェよ。手前ェは仲間想いだからな。」

　
　
そう、結局あの男の子が気になって中也さんに医務室まで運んでもらった

さすがに私だと無理があったから...

医師によると、最近食べていなかったようで今は点滴に繋がれてベッドで寝ている

2、3日安静が必要らしい

　

「あの...この人、太宰さんの部下なんですか？」

中也「まァ正確に言うと、太宰は此奴の上司兼教育係。手前ェがここに来る少し前に貧民街から異能を買って拾って来たんだよ。」

「そうなんですか...。」

中也「“芥川”っつうんだ。確か手前ェと同い年。」

「同い年...ですか。そんな人と会うのなんて久しぶりです。」

中也「...そうだ、手前ェ仕事はいいから此奴を見ててやってくれ。たぶん起きたらまた点滴引っこ抜いてどっか行っちまうからよォ。」

「...？はい、分かりました。」

中也「じゃあ、また来るから。」

　

中也さんはそう言って医務室を出ていった

あらためて彼の顔を見る

訓練場でもそうだったけど、相変わらず顔は青白くて痩せている

中也さん、“また”って言ってたけど前にもこんなことあったのかな

そう思いながら彼の額の上に載せてある濡れタオルを変えてあげた

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