私を見てほしい。【文スト】【太宰治】【中原中也】

45話 ページ47

太宰side

探偵社

与謝野「あの子はねェ...
　
　
　
　
　
　
拒食症なんだよ＿＿＿＿＿＿＿＿！！」
　
　
　
　
　
　
　
与謝野先生の悲痛な叫びが社内に響く
　

　

　
　
　

　
　
　
は？彼女が拒食症...？

嘘でしょ...？
　
　


　
　
　
　
思考が追い付かない

他の社員も皆、驚きを隠せなかった
　
　
　
　

　
　
　

　
与謝野先生はさらに私に掴みかかる
　
　
与謝野「嘘だと思ってるんだねェ！？妾は医者だよ！！疑うんだったらその頭で考えてみな！！第一、あの子はここ半年で急激に痩せた、ご飯だってまともに食べてない。今は栄養剤を飲んでるけどねェ、このままだと栄養失調の危険だってあるんだよっ！！」
　

「...。」

　
　
　
　
　

　
私は何も答えられなかった

確かに、最近彼女が食事をする姿を見ていない

　



　
　
　

社内に沈黙が続く中、社長が入って来た


福沢「...今、軍警から連絡が入った。例の犯行グループが姿を現したらしい。

現場は“港が見える丘公園”近くの路地裏。

そして...。」
　
　
　
　
　
　
　
社長の顔がいつにも増して真剣なものとなる
　

　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
福沢「石畝らしき人物の目撃証言も上がっている。」

　

　
　
皆(社長以外)「！？」

国木田「社長！！それは本当ですかっ！？」


今までの沈黙を破るかのように国木田くんが大声を上げる


福沢「嗚呼、だが確証はない。しかし、石畝に関しての貴重な手がかりだ。全員、現場に急行しろ。」


社長はそういうと社長室に戻り、他の社員はぞろぞろと探偵社を後にする

残されたのは私と乱歩さんだけだった


乱歩「太宰。」


気づいたら、乱歩さんが目の前にいた


「何でしょうか...？」


乱歩さんは私の外套に何かを入れ、「自分の気持ちに素直になりな。」そう言いながら出ていった


＊＊＊＊＊

久しぶりに探偵社に戻った...。

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