story.75 ページ28
「おーいカービィ! 居るか、居ないなー?」
そして、あっという間に戻ってくると、酷くあっさりとカービィ探しを諦めた様子で、Aに向かってこう言った。
「この辺には居ないねぇ。帰ろっかあ!」
「皆でピクニックに来たのに迷子を置いては行けませんよ……」
「迷子のヒーローか。締まらないよな〜」
まあ、カービィが戦士らしくないのはいつもの事だが──なんて、小さく笑うブン。
ともかく、早く彼を探し出さなくては。のんびりしていては日が暮れてしまう。
そうなるとパームやメームがブンを心配するだろうし、身体にも良くない。
急いて早足気味に探索を再開した彼等が次に出会ったのは、森から出て来ていた森の住民、Aより少し低めの背丈をしたハムスターのリックであった。
その彼から話を聞くと、なんとリックは森から出た途中で間違いなく、平原に点々と落ちていたリンゴを食べ歩くカービィの姿を見かけたのだという。
「──リンゴを?」
「食べ歩いてる……ですか?」
「アイツならありそうな事さ」
奇妙な話にきょとんとしていたAとブン、また食べ物の事となるとがめついカービィの性格を思って、何ら不思議な事では無いと達観したトッコリ。
「あの大食らいめ、多分森ん中まで入ったと思うよ」
「も、森の中……という事は……!」
それから、カービィは森の中へ入って行ったとリックが話すと、途端に顔色を悪くしたAが、何かマズイと言わんばかりに息を呑む。
だが動揺している場合ではない、思っていた以上にカービィに危険が迫っていると察した彼女は、直後に行動に移った。
「有難う御座います、リックさん!」
「サンキュー!」
「アディオース!」
そそくさとリックが指し示した森の中へと駆け込んで行くAとブンとトッコリ。
いや待て、そっちは──リックは慌てて三人を呼び止めようとしたが、途中で思い止まったように声を抑えた。
「…………まあ、Aが居るからきっと大丈夫か」
森の中でカービィに問題があったなら、Aがどうにか弁明してくれるだろう。
頭を掻き、軽く息を吐いたリックは再び平原の中をのんびりと歩きだした。
〜・〜・〜
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Laven - Taruruさん» いいえ、こちらこそコメントくださって本当に嬉しいです! 作品をUPし始めたのも見切り発進なところがあるので、本気で頑張ります…… (2017年10月23日 14時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - Lavenさん» 返信ありがとうございます……ひぇえまさかLavenさんに見て頂けていたとは……!恐縮です……。全く気持ち悪くないですし非常に嬉しい限りです、ありがとうございます!一緒に頑張りましょう〜。 (2017年10月22日 20時) (レス) id: 8e78fb62fe (このIDを非表示/違反報告)
Laven - Taruruさん» コメントありがとうございます〜!! 恐れ多い褒め言葉です嬉しいです……実は私もTaruruさんの作品の更新をひっそり心待ちにしています(気持ち悪い発言ですね御免なさい)。こちらは大変遅筆な作品ですが、気長に閲覧くだされば幸いですm(_ _)m (2017年10月22日 14時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - 続編おめでとうございます〜!文章の書き方が好きで最初の方から見させて頂いております!更新頑張ってください! (2017年10月21日 22時) (レス) id: 8e78fb62fe (このIDを非表示/違反報告)
Laven - 咲良さん» うわわぁぁ〜〜!! コメントありがとうございます! 更新もストーリー進行ものろのろですが、閲覧してくださって嬉しいです……頑張らせていただきます……!! (2017年10月14日 19時) (レス) id: 8121ec6dbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Laven | 作成日時:2017年10月14日 13時